そもそもDRAMって何？：Q&Aで学ぶマイコン講座（99）（5/5 ページ）

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初心者の方からよく質問される「DRAMとは何？」についてです。

[STマイクロエレクトロニクス，EDN Japan]

マイコンとSDRAMのつなぎ方

　STの汎用32ビットマイコン「STM32F7シリーズ」の「STM32F7x5」には、外部メモリに簡単にアクセスできるフレキシブルメモリコントローラー（Flexible Memory Controller、以下FMC）が搭載されています。FMCを使うと、外部にPSRAM、NORフラッシュ、NANDフラッシュ、SDRAMなどが接続できます。

　図4にSTM32F7のFMCのブロック図を示します。FMCの中にSDRAMコントローラー（図中赤枠）があり、これが外部につないだSDRAMを自動的にアクセスしてくれます。

図4：STM32F7のFMCのブロック図［クリックで拡大］ 出所：STM32F76xxx and STM32F77xxx リファレンスマニュアル（RM0410）のFigure 33. FMC block diagramから抜粋

　FMCには専用のアドレス空間が割り当てられており、アドレス空間内に4つのバンクを持ちます。バンク1はNORフラッシュ／PSRAM／SRAMメモリに対応し、バンク3はNANDフラッシュに対応し、SDRAMバンク1と2はSDRAMに対応しています。各アドレス範囲を、図5に示します。ユーザーはSDRAMバンク1か2（図中赤枠）をアクセスすることによって、外部のSDRAMをアクセスできます。

図4：STM32F7のFMCのアドレス空間［クリックで拡大］ 出所：STM32F76xxx and STM32F77xxx リファレンスマニュアル（RM0410）のFigure 33. FMC block diagramから抜粋

　FMCの詳細については「Q&Aで学ぶマイコン講座（59）マイコンにおけるメモリ外付け（メモリ増設）方法」を参照してください。