故障診断機能搭載 48V産業機器向けバッテリー監視IC：ヌヴォトン KA49701A、KA49702A

ヌヴォトン テクノロジージャパンは、48V産業機器向けバッテリー監視IC「KA49701A」「KA49702A」を発表した。バッテリー監視IC内部の主要回路に、故障診断機能とフェイルセーフ機能を搭載する。

[EDN Japan]

　ヌヴォトン テクノロジージャパンは2025年2月、48V産業機器向けバッテリー監視IC「KA49701A」「KA49702A」を発表した。同年4月より順次量産を開始し、蓄電システムやデータセンターのバックアップ電源、自動搬送ロボット、ドローンなどでの利用を見込む。

産業機器向け48Vバッテリー監視IC「KA49701A」「KA49702A」 出所：ヌヴォトン テクノロジージャパン

故障診断機能とフェイルセーフ機能を搭載

　両製品は、バッテリー監視IC内部の主要回路に、故障診断機能とフェイルセーフ機能を搭載。主要回路の故障を検知して遮断スイッチを制御するため、外部保護回路がなくても安全なバッテリーマネジメントシステムを構築できる。

　16ビットのADコンバーターを低ノイズ化し、デジタルフィルターを搭載したことで、電圧測定精度±2.9mVを達成した。バッテリー容量の効率的な活用に対応するほか、−40〜＋105℃の温度範囲で高精度な電圧測定を行える。

　セル電圧測定時間を短縮し、動作時の消費電流を同社従来製品の10分の1以下となる260μAに抑えた。シャットダウン時の消費電流は0.1μA以下。同社ICの活用で自己放電を最小限にし、リチウムイオン電池を長距離輸送や長期保管する際、過放電による劣化を防止する。

　充放電制御方式は、KA49701Aがローサイドスイッチ、KA49702Aがハイサイドスイッチ。最大接続セル数は17セル、定格電圧は85V、電流測定精度は±1.0％。7×7mmの48ピンQFPパッケージで提供する。