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主要ICのデータシートはなかったが......壊れたテレビの電源基板の修理【後編】Wired, Weird(3/4 ページ)

著名な国内メーカーのテレビの電源基板の修理の続きだ。今回は電源基板のメイン出力部の修理結果を報告する。

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起動電源を試作! 果たして立ち上がるか?

 この結果で電源投入時に起動電圧を印可すれば電源基板は起動できると考えられた。手持ち品の単3電池のケースがあったので、アップコンバーターを付け17Vに調整し、テレビ電源が起動するか試みた。試作の起動電源の写真を図6に示す。

<strong>図6:試作した起動電源</strong>
図6:試作した起動電源[クリックで拡大]

 図6の背面には単3電池4個を入れて6V電圧を作り、左下の起動スイッチを通して17Vに調整されたアップコンバーターの出力にダイオードを追加し、CXD9841Pの電源とGNDに接続した。

 テレビの電源基板にAC100Vを供給し、アップコンバーターの起動SWを押したら見事にテレビの電源基板が立ち上がった。電源基板の出力を確認した写真を図7に示す。

電源基板の出力を確認した電源基板の出力を確認した 図7:電源基板の出力を確認した[クリックで拡大]

 電源基板が起動したら、図7のように出力の12Vと15Vコネクターに電圧が出力された。基板の消費電力は2Wから5Wに増えた。これでテレビの電源回路が動作していることが確認できた。

 本来は友人の修理の応援つもりでテレビ基板回路の確認作業を進めたが修理完了近くまで進んでしまった。あとは友人にアップコンバーターを渡して基板単体で動作確認してもらいテレビに組み込んで最終の動作確認をやってもらえば良いだろう。

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