ニュース
二次電池の充放電を最適化 環境発電を利用した制御用IC、AKM:自己消費電流は52nA
旭化成エレクトロニクスは、環境発電を利用した小型二次電池向けの充電制御IC「AP4413」シリーズを開発した。電圧設定の異なる4製品をラインアップしている。
旭化成エレクトロニクスは2025年4月、環境発電(エナジーハーベスティング)を利用した、小型二次電池向けの充電制御IC「AP4413」シリーズを発表した。超低消費電流の電圧監視機能を搭載し、室内光などでも充電とシステムを両立できるので、電池交換や充電が不要なシステム開発に寄与する。
自己消費電流52nAの超低消費電流設計
自己消費電流が52nA(充電効率94.8%/1μA)の超低消費電流設計で、電力ロスを低減し、効率的な充電に対応している。過充電、過放電の電圧設定の異なる4製品をラインアップしていて、それぞれの二次電池に適した製品を選択できる。
また、電圧監視機能によって二次電池の電圧を監視して過充電、過放電を防止する。二次電池が完全放電状態になっても、環境発電からの電力を一度コンデンサーに蓄えてシステムに供給するので、二次電池を充電させながらのシステム動作が可能だ。
主な用途として、スマートリモコン、Bluetoothタグ、環境センサーなどを見込む。同年2月より量産を開始している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
1チップで過充電保護と過熱保護 ノートPC用セカンドプロテクトIC
エイブリックは、ノートPC向けセカンドプロテクトIC「S-82M3/M4」シリーズおよび「S-82L4」シリーズを販売開始した。過充電保護や温度保護、定電圧出力回路を搭載している。
急速充電に適した1セルバッテリー保護IC
エイブリックは、1セルバッテリー保護IC「S-82Y1B」シリーズを発売した。スマートフォンやウェアラブル機器などで使用し、リチウムイオンまたはリチウムポリマー二次電池パックの安全な急速充電を可能にする。
高精度な過電流検出が可能なバッテリー保護IC
エイブリックが、2セル直列用バッテリー保護IC「S-82A2A/B」「S-82B2A/B」シリーズの販売を開始した。外付けの電流検出抵抗を用いており、精度の高い過電流検出が可能だ。
出力電圧3Vの全固体ナトリウムイオン二次電池
日本電気硝子は、出力電圧が3Vのオール酸化物全固体ナトリウム(Na)イオン二次電池の駆動に成功した。結晶化ガラスを用いた負極材を新たに開発し、結晶化ガラス正極、固体電解質と一体化している。
「業界トップ」の低オン抵抗 急速充電向けMOSFET、ローム
ロームは、Nチャンネル30V耐圧コモンソース構成のMOSFET「AW2K21」を開発した。2.0×2.0×0.55mmパッケージでのオン抵抗が2.0mΩと低く、部品面積当たりのオン抵抗も低減できる。

