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機能安全モデルの慣性計測ユニット、セイコーエプソン:無人機や産業機器に
セイコーエプソンは、国際規格IEC61508 SIL1準拠の機能安全モデルの慣性計測ユニット「M-G355QDG0」を開発した。製品サイズは、姿勢角出力モデルである従来の1インチ製品「M-G366PDG0」との互換性を維持している。
セイコーエプソンは2025年5月、機能安全モデルの慣性計測ユニット(IMU)「M-G355QDG0」を開発し、同月から量産を開始すると発表した。国際規格IEC61508 SIL1準拠によって、高安定性/高信頼性が要求されるさまざまな産業へ適用できる。
製品サイズは24×24×10mmで、姿勢角出力モデルとなる従来の1インチ製品「M-G366PDG0」をベースにしている。従来品との互換性を維持し、ユーザーの開発コスト、評価期間を削減できる。
ナビゲーションシステム、無人機などの用途向け
ジャイロセンサーの検出範囲は±450度/秒、帯域は189Hzで、ジャイロバイアス安定性は1.2度/時。加速度センサーの検出範囲は±8および16G、帯域は148Hz、角度ランダムウォークは0.08度/√hだ。
出力分解能は16または32ビット、インタフェースはSPI、UARTに対応する。最大データ出力レートは400Hz、消費電流は16mA(3.3V)。−40〜+85℃の温度範囲で動作する。
主な用途として、GNSS、INS、高精度ロケーターなどのナビゲーションシステム、産業ドローン、地上車、海底探査などの無人機、産業機器などの振動、角度、軌道計測などを見込む。
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