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2点以上のインダクターを置き換え 車載PoC向け高性能インダクター、TDK:配線ハーネスを簡素化
車載PoC向けの高性能インダクター「ADL8030VA」を発売した。7.8×2.7×2.7mmの小型サイズながら、10〜100μHのインダクタンス値と最大0.82Aの定格電流範囲を備える。
TDKは2025年6月、車載PoC(Power over Coax)向けの高性能インダクター「ADL8030VA」を発売した。PoCフィルターは従来2つ以上のインダクターを使用するが、同製品は単一のコンポーネントでよいので、車載機器の設計の複雑さとコストを低減できる。
7.8×2.7×2.7mmの小型サイズ
ADL8030VAは、フェライトコアや端子に溶接したエナメル銅線、難燃性成形品を採用し、7.8×2.7×2.7mmの小型サイズながら高い機械的安定性を確保した。インダクタンス値10〜100μHの6種を用意する。
定格電流は0.33〜0.82A。インダクタンス値22μH以下の製品では、直流抵抗が0.5Ω未満と低く、電力損失を最小限に抑えることができる。これによってエネルギー効率が向上する。
動作温度範囲は−55〜+155℃で、AEC-Q200規格に準拠する。過酷な自動車環境下でも使用できる。自動車用電子機器、同軸ケーブル経由の電源供給、広帯域Tバイアスインダクター、自動光学検査(AOI)での利用に適する。
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