消費電力10分の1、STのCMOSイメージセンサー:グローバルシャッター搭載
STマイクロエレクトロニクスは、グローバルシャッター搭載の低消費電力CMOSイメージセンサー「VD55G4」「VD65G4」を発表した。両製品とも、従来のグローバルシャッター搭載センサーと比べて消費電力を最大10分の1に抑えられる。
STマイクロエレクトロニクスは2026年4月、グローバルシャッター搭載の低消費電力CMOSイメージセンサー「VD55G4」(IR、モノクロ品)と「VD65G4」(RGB、カラー品)を発表した。両製品とも、主要顧客に向けて提供を開始している。
両製品は、検知時に起動する低消費電力アーキテクチャと小型グローバルシャッターの光学フォーマットを組み合わせている。これにより、高品質かつ常時駆動の低消費電力画像システム開発を支援する。
ウェアラブル機器では、視線検出や存在検出、コンテキストに応じたアラートなどに対応。拡張現実(AR)、仮想現実(VR)などのヘッドセットでは、トラッキングや空間認識に対応する。スマート家電やIoT機器、医療機器では、デバイス上での処理を増やすことでクラウドへの依存や待機電力を低減できる。
65nm、40nmの3次元積層アーキテクチャを採用
同社によると、最適化したセンサーアーキテクチャと専用モードにより、両製品ともに従来のグローバルシャッター搭載センサーと比べて消費電力を最大10分の1に抑えられるという。周囲の変化をモニタリングし、必要な時にのみメインプロセッサを起動することで、常時ストリーミング方式からイベント駆動型の動作へ移行できる。
300mmウエハーを用いた65nmおよび40nmの3次元積層アーキテクチャと、同社のプロセスを採用。同社の仏クロル工場で製造する。
今後は「STM32」や「Raspberry Pi」などのプラットフォーム向け開発ボード、ターンキーのカメラモジュール、評価用ソフトウェア、プラットフォーム用ドライバー、ソフトウェア開発キットを提供する予定だ。
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