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プロセスエンジニアは地震発生時にどう動くのか――トラブル時の連携力と非常時対応:プロセスエンジニアの現場から(4) 半導体プロセスエンジニアの仕事内容(3)(1/2 ページ)

地震や停電などの災害を含め、トラブルや非常事態が発生した際に、どう動くかはプロセスエンジニアにとって極めて重要な仕事です。今回は、トラブルが発生した際、誰と連携し、どのように対応しているかを具体的に見ていきます。

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はじめに

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 「半導体プロセスエンジニアの仕事内容(1):プロセスエンジニアが「何でも屋」と呼ばれる理由を、現場の1日から解き明かす」では、担当業務の広さと1日の流れを紹介しました。あわせて、現場で起こる3大トラブルへの対応も取り上げています。

 「半導体プロセスエンジニアの仕事内容(2):プロセスエンジニアが「何でも屋」と呼ばれる理由――工場設備の視点で解き明かす」では、インフラ・ユーティリティーの視点を取り上げました。超純水や薬液、特殊ガス、クリーンルームの空調などが、その代表例です。これらの視点から、工程トラブルの原因が装置の外側に潜んでいる可能性を掘り下げています。

 今回はその続編として、トラブル発生時に「誰と組むか」を判断する現場の考え方を紹介します。さらに、地震や停電といった災害・非常時に、プロセスエンジニアがどのように動くのかも取り上げます。

 原因の見極めだけでなく、限られた時間のなかで適切な相手を巻き込みながら対応を進める力も、プロセスエンジニアには欠かせません。その実態を、具体的に見ていきましょう。

トラブル対応で「誰と組むか」を見極める

 工程トラブルが発生した際、プロセスエンジニアは自分一人で解決できる範囲を見極めながら、必要な相手に声をかけていきます。誰と組むかの判断を誤ると、対応が遅れたり、根本原因にたどり着けなかったりする可能性があります。本章では、代表的な連携先と、その判断軸を紹介します。

原因の切り分け方で決まる連携先

 第2回「プロセスエンジニアが「何でも屋」と呼ばれる理由――工場設備の視点で解き明かす」で紹介した通り、異常の現れ方によって、最初に確認する対象は異なります。代表的な3つのパターンと、原因を切り分ける際の考え方を次の表に整理しました。

異常の現れ方 中心に確認する対象 確認の考え方
同じ種類の装置のうち1台だけに異常が出ている 装置側 他の同型装置が正常であれば、まず異常が出た装置固有の状態を確認する
複数の装置で同時に似た変化が出ている 供給インフラ側 装置に共通して供給される超純水・ガス・空調などの変化を確認する
複数の工程にまたがり不良が発生 工程間で共通する要因 共通する装置条件や供給インフラ、材料など、工程をまたぐ要因がないか確認する

 この切り分けは、そのまま「誰と組むべきか」の判断にもつながります。原因の所在をある程度絞り込んだ段階で、次に動くべき相手が見えてくるためです。

設備担当・ファシリティ管理部門と組むべき場面

 超純水や特殊ガス、空調といったインフラ側に原因が疑われる場合は、設備担当やファシリティ管理部門など、該当設備を担当する部門との連携が欠かせません。専門性の高い領域だけに、プロセスエンジニア一人で原因究明を完結させるのは難しいからです。

 普段のちょっとした会話や巡回時の声かけが、いざというときの動きやすさにつながっています。そう感じる場面は少なくありません。

装置メーカーと組むべき場面

 装置内部の構造やソフトウェア、保守に関する専門知識は、装置メーカーが最も詳しい領域です。次のような場合には、装置メーカーのサービスエンジニアに支援を仰ぎます。

  • 自社の設備担当だけでは、原因を切り分けられない場合
  • 部品交換やソフトウェアの修正が必要な場合

 判断が難しいのは、「自社で対応できる範囲か、装置メーカーを呼ぶべきか」の見極めです。装置が停止している間は生産への影響が続くため、サービスエンジニアの到着を待つ時間と自社で対応する時間を考慮しながら、設備担当など関係者と早い段階で対応方針を決める必要があります。

 局面によって、優先的に声をかけるべき相手は変わります。代表的な状況ごとの連携先を、以下の表にまとめました。

局面 主な連携先 連携の目的
装置固有の異常(同型機の1台のみに発生) 設備担当・装置メーカー ハード面の原因切り分けと修理
複数装置に共通する異常 設備担当・ファシリティ管理部門 超純水・ガス・空調など供給インフラの確認
品質基準からの逸脱が疑われる 品質保証部門など 出荷可否や特採可否の確認・判断
ソフトウェアや工程条件(レシピ)起因の疑い 装置メーカー・開発部門 プログラムや設定条件の確認

 原因の見極めと連携先の選定は、切り離せない一つの判断です。次の章では、判断のスピードがさらに求められる、災害・非常時の対応について見ていきます。

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