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フルSiCモジュールを使用したUPSの試作に成功ロームなど3社 UPS

ロームは、エネゲート、関西電力とともに、SiC(炭化ケイ素)を用いたダイオードとトランジスタで構成するフルSiCモジュールを使って、無停電電源装置(UPS)の試作に成功したことを発表した。

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 ロームは2013年6月、エネゲートと関西電力と3社で、SiC(炭化ケイ素)を用いたダイオードとトランジスタで構成するフルSiCモジュールを使って、無停電電源装置(UPS)の試作に成功したことを発表した。同時に3社は、フルSiCモジュールを用いたUPSの製品化に向けた開発計画を推進することで合意したという。



3社が開発したUPSの試作機。サイズは430×90×170cm

 3社は、2010年12月から、シリコン(Si)を用いたパワー半導体よりも電力損失の少ないSiCによるパワー半導体を用いたUPSの開発に取り組んできた。今回、エネゲートと関西電力がUPSにローム製フルSiCモジュールを適用した試作機を製作。基本的な動作を検証し、Siパワー半導体を用いた従来のUPSに比べ、電力変換損失を約3割低減できることを確認したという。3社は「同等容量のUPSで、電力変換効率が国内最高水準を達成した」としている。

 試作したUPSは、定格容量30kVA、入力交流電圧200V、出力交流電圧200Vで商用周波絶縁トランス方式を採用している。

 3社によれば、仮に国内のUPSが全てフルSiCパワーモジュールを適用したUPSに置き換われば、10万kWを超える電力損失が低減されるとしている。

 今後、エネゲートと関西電力は試作したUPSをベースに、電力系統に接続して長時間運転を行うフィールド試験による性能検証を行い、エネゲートが早期の製品化を目指すとしている。

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