ニュース
全容量電荷47〜115nCのSiCショットキーダイオード:リテルヒューズ GEN2シリーズ
リテルヒューズは、シリコンカーバイド(SiC)ショットキーダイオード「GEN2」シリーズに、定格電流8〜20Aの新製品4種を追加した。スイッチング損失が少ないため、逆方向スイッチングのストレスを低減できる。
1.5Vの順方向電圧降下で導通損失を抑制
リテルヒューズは2018年1月、シリコンカーバイド(SiC)ショットキーダイオード「GEN2」シリーズに、新たに「LSIC2SD120A08」「LSIC2SD120A15」「LSIC2SD120A20」「LSIC2SD120C08」の4種を追加した。同年2月上旬より発売する。
定格電流は8〜20Aで、全容量電荷は47〜115nC、ピーク繰り返し逆電圧は1200V、逆方向電流は100μAとなる。最大接合部温度は175℃と高く、幅広い設計が可能になるため、熱管理の問題に柔軟に対応できる。
また、優れた電荷蓄積量と高速な逆回復時間により、高周波電力スイッチングに対応する。スイッチング損失が少ないため、逆方向スイッチングのストレスを低減できる。順方向電圧降下は1.5Vのため、導通損失を抑制できる。
パッケージは、LSIC2SD120A08、LSIC2SD120A15、LSIC2SD120A20がTO-220-2Lパッケージ、LSIC2SD120C08がTO-252-2Lパッケージを採用。同社では、PFC(力率改善)、DC-DCコンバーターの昇圧および降圧ステージ、インバーターステージの還流ダイオード、高周波出力整流などの用途を想定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 第6世代の650Vショットキーダイオード
インフィニオンテクノロジーズは、第6世代となる650Vショットキーダイオード「CoolSiC G6」を発表した。1.25Vの順方向電圧降下と従来世代を17%下回る性能指数(FOM)を可能にしている。 - 2〜40Aの定格に対応した1200V耐圧SiCダイオード
STマイクロエレクトロニクスは、2〜40Aの定格電流に対応した1200V耐圧のシリコンカーバイド(SiC)ジャンクションバリアショットキー(JBS)ダイオードファミリーを発表した。 - ダイオードで学ぶパワーエレクトロニクスの基本
半導体素子の基本を学びながら、パワーエレクトロニクスの核心に迫っていく本連載。今回は手始めとして、電気と半導体の基本を簡単に説明しつつ、半導体素子の基本であるダイオードを使った電力変換について解説していきましょう。 - 思わぬ過電圧にも備えて安心、ダイオード利用の保護回路
オペアンプICに個別トランジスタを“ちょい足し”して性能を高めたり機能を拡充したりできる定番回路集。今回は、過大な入力電圧からオペアンプを守る、ダイオードを使った保護回路を紹介しましょう。過電圧の危険は、アナログ信号処理回路のいろんなところに潜んでいます。どうぞご注意を! - 高電力機器のホットスワップ回路
データ処理/通信処理用途に用いられる高性能なブレードサーバーでは、バックプレーン電源をオンにしたまま内部のブレードを取り外して交換できるホットスワップ機能が求められる。これを実現するホットスワップ回路はありふれた設計では実現できない。本稿では、信頼性の高いホットスワップ回路の設計例を紹介する。 - 入力電圧範囲の制限と同期整流
今回の記事では、DC-DCコンバーターに入力する電圧範囲の制限と同期整流について解説します。