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撮像素子を高感度化した普及型画像センサー:デンソー 普及型画像センサー
デンソーは、周辺環境を認識し、車両の安全性能の向上を図る普及型の新型画像センサーを開発した。新たなレンズの開発と撮像素子の高感度化により、夜間の歩行者など認識対象を拡大した。
夜間の歩行者の認識も可能
デンソーは2018年1月、周辺環境を認識し、車両の安全性能の向上を図る普及型の新型画像センサーを開発した。新たなレンズの開発と撮像素子の高感度化により、夜間の歩行者など認識対象を拡大している。
新型画像センサーは、従来品に比べて体積を約4割小型化。パターン認識の高精度化により画像認識性能が向上し、自転車の認識や三角形、四角形、八角形など、日本をはじめ欧米の道路標識の認識に対応した。また、白線認識アルゴリズムの改良と道路端認識アルゴリズムを追加しており、車線維持支援、車線逸脱抑制機能の適用範囲を拡大している。
同社では、電波を照射して物体までの距離と方向を検出するミリ波レーダーも開発しており、今回発表した新型画像センサーとミリ波レーダーを組み合わせることで、昼間だけでなく夜間の歩行者の認識も可能になった。街灯のある夜間の住宅地でも、歩行者を認識して緊急時の自動ブレーキに対応するという。
これらの新技術は、2018年1月に発売されたトヨタの「新型アルファード」「新型ヴェルファイア」に搭載されている。
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