ニュース
RF計測器3種を搭載のスペクトラムアナライザー:ローデ・シュワルツ R&S FPC1500
ローデ・シュワルツは、ベクトルネットワークアナライザーやトラッキングジェネレーターの機能を追加した新型スペクトラムアナライザー「R&S FPC1500」を発売した。
スペクトラムアナライザーとして幅広い測定ダイナミックレンジ
ローデ・シュワルツ・ジャパンは2018年4月、3種類のRF計測器を1台にまとめた新型スペクトラムアナライザー「R&S FPC1500」を発売したと発表した。従来のスペクトラムアナライザーとしての機能に加え、ベクトルネットワークアナライザー、トラッキングジェネレーターを追加。エントリークラスの価格帯で、教育機関、修理メンテナンス業者、アマチュア無線家などの利用を見込んでいる。
R&S FPC1500のスペクトラムアナライザーとしての機能は、標準周波数レンジは5k〜1GHz、アップグレードで3GHzまで拡張可能になる。ノイズフロアは−150dBm(代表値)で、オプションのプリアンプを使用すれば−165dBm(代表値)まで下がる。また、+30dBm(1W)までの高入力信号にも対応しており、幅広い測定ダイナミックレンジが特長だ。
1ポートベクトルネットワークアナライザーにはVSWRブリッジが内蔵され、スミスチャート表示でアンテナやRF回路のインピーダンス測定、RFケーブルのDTF測定ができる。
さらにトラッキングジェネレーターが搭載されたことで、1台でアンプやフィルター、RFケーブルの伝送測定まで対応可能になった。また、独立したCW信号発生器としての使用も可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 各種RF測定に対応した小型アナライザー
ローデ・シュワルツ・ジャパンは、各種RF測定に対応したネットワークアナライザー「R&S ZNL」と、スペクトラムアナライザー「R&S FPL1000」を発売した。設置面積は408×235mm、重さは6〜8kgで、屋外でも使用できる。 - 8種の計測機能を搭載した多機能オシロスコープ
ローデ・シュワルツは、コンパクトな筐体ながら、複数の機能を搭載したオシロスコープ「R&S RTC1000」を発表した。8チャンネルのロジックアナライザー、4チャンネルのパターンジェネレーター、プロトコルアナライザー機能などを搭載している。 - GNSS受信機の性能を自動的に検証できるソリューション
ローデ・シュワルツ・ジャパンが「GNSSパフォーマンステストソリューション」を発表した。標準準拠の性能テストによる認定が必要な、eCallモジュールに組み込むGNSS受信機の性能を自動的に検証できる。 - TDR測定の基本を押さえる
TDR測定は、ケーブルやコネクタ、プリント基板、LSIパッケージなどの検証やトラブルシューティングに用いられている。これを利用することによって、伝送される信号のシグナルインテグリティを保証することが可能になる。本稿では、まずTDR測定の歴史と基本原理を押さえた上で、それを利用するメリットや最新の測定環境について解説を加える。 - RFテスト開発の現場
テスト装置が進化を遂げる一方で、RFテストの現場では、装置が備える専用の測定/解析機能を使用せず、アルゴリズムやテストプログラム、テストの自動化手法を独自に開発/使用しているエンジニアも多い。本稿では4社のエンジニアに対して行った取材を基に、それぞれがどのような理由で、どのような取り組みを行っているのかを紹介する。 - コンプライアンステストと最終検証
プロトタイプ電源の測定が一通り終われば、コンプライアンスなどに適合しているかどうか、最終的なチェックを行いましょう。