車載高速LAN用コモンモードチョークコイル：村田製作所 DLW32MH101XT2

村田製作所は、車載向け高速LAN規格1000BASE-T1に対応した、コモンモードチョークコイル「DLW32MH101XT2」のサンプル出荷を開始した。最大1Gビット/秒の通信速度に対応し、独自の巻き線技術により、業界最小の小型化に成功している。

[EDN Japan]

　村田製作所は2018年12月、車載向け高速LAN規格1000BASE-T1に対応した、コモンモードチョークコイル「DLW32MH101XT2」を発表した。現在、サンプル出荷中で、2018年内に量産を開始する。

　100Mビット/秒の通信が可能な100BASE-T1の普及が進んでいるが、DLW32MH101XT2は、最大1Gビット/秒の1000BASE-T1に世界で初めて対応したコモンモードチョークコイルになるという。同規格の通信回路で使用されるノイズフィルターに必要な特性や信頼性を備え、車載ネットワークの標準化団体OPEN Allianceが定めるSパラメーター特性に完全に対応する。

コモンモード・チョークコイル「DLW32MH101XT2」の製品外観

独自の巻き線技術により、業界最小サイズに

　使用温度範囲は−40〜125℃。さらに、同社独自の巻き線技術により小型化した結果、3.2×2.5mmの業界最小サイズを達成した。

　DLW32MH101XT2のサンプル出荷は、2019年に1000BASE-T1対応車載機器が導入されることを視野に入れたものだ。同社では、1000BASE-T1を超える高速通信についても考慮しながら、車載向けネットワークの高速化要求に応える製品を開発していく。