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5G用基地局向け高温対応の小型OCXO日本電波工業 NH9070WC、NH9070WD

日本電波工業は、5G用基地局向けに、高精度恒温槽付水晶発振器「NH9070WC」「NH9070WD」を開発した。9×7mmの小型サイズで、95℃の高温に対応する。

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 日本電波工業は2019年5月、5G(第5世代移動通信)用の基地局向けに、高精度OCXO(恒温槽付水晶発振器)「NH9070WC」「NH9070WD」を開発したと発表した。同年7月にサンプルを出荷し、同年12月に量産を開始する。

 5Gモバイルネットワークのスモールセル(小型基地局)は、狭いスペースに設置されることから、高密度実装された部品の温度が上昇し、外部環境変化の影響を受けやすい。NH9070WCとNH9070WDは、高温に対応する小型高安定発振器のニーズに応えるため開発された。


高精度OCXO製品外観

温度スロープ特性±0.5ppb/℃を達成

 両製品は、雑音を抑えて耐環境性能を向上し、OCXOを安定化させる同社の技術を用いて開発した、専用の半導体ASIC(Application Specific Integrated Circuit)により、95℃の高温に対応する。周波数のマイクロジャンプも大幅に軽減し、温度スロープ特性(温度変化に対する水晶発振器の温度特性)±0.5ppb/℃を達成した。

 製品サイズは9.5×7.3×4.1mm、公称周波数範囲は10M〜40MHz、標準公称周波数は20MHz、30.72MHz。電源電圧DC+3.3V、出力はHCMOS、安定時の消費電力は最大0.6Wだ。動作温度範囲は−40〜+95℃で、周波数温度特性は最大±20×10−9となっている。


温度特性(代表例)

位相雑音特性(10MHzの参考データ)

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