検索
連載

突如現れた謎のリング……ACアダプターの不思議な不具合Wired, Weird(3/3 ページ)

ACアダプターで内蔵された電池を充電し、その電池で動作する機器の修理依頼があった。点検の結果、ACアダプターを接続するDCジャックの不良と分かったが、このジャックに、想定外の故障が見つかったので、その経緯を報告する。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

転がり落ちてきた"謎のリング" 

 外したジャックの背面から小さく切った薄いやすりを内部に入れ、接点部を磨いて接触不良を直そうと、やすりを背面の隙間から入れた瞬間、ジャックの前面から黄色いリングが転がり落ちてきた。

 『なんだこのリングは!?』※リングの写真を図5に示す。


図5:ジャックから転がり出てきた黄色いリング(クリックで拡大)

 小さな黄色いリングがジャックの中から出てきた。これはACアダプターのプラグの先端にあるプラスチックかもしれない。修理品に付けてあったACアダプターのプラグの先端には金属しか見えなかったが、内部をよく観察したら黄色いプラスチックが見えた。類似品のプラグの写真を図6に示す。


図6:類似品のプラグの写真(クリックで拡大)

 図6の先端部の黄色のプラスチックのリングがDCジャックの中で折れ、ジャックの中のバネに挟まって残留したためにACプラグが差し込みっぱなしの状態になり、電源スイッチをオンにしても機器に通電されなかったのだろう。図3のDCジャックを再掲する。


図3(再掲):ACアダプターを接続するDCジャックの拡大写真(クリックで拡大)

「プラグの取り扱いは丁寧に……」

 改めて図3のDCジャックの内部をよく観察すると、黄色いリングらしきものが見える。やはり、この黄色いリングが折れDCジャックに残留したことが機器に電源が入らない原因だった。ACアダプターのプラグ先端のプラスチックが折れることは想定外だった。

 今回は非常に想定外の事象が不具合の原因だった。ACアダプターのプラグの先端にプラスチックがあるときはプラグの先端が折れることがあるため、丁寧にプラグを取り扱うべきだ、と改めて肝に銘じた。

⇒「Wired, Weird」連載バックナンバー一覧

次の記事を読む

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る