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信号の分解:デルタ-シグマADCでのアンプ・ノイズの影響アナログ設計のきほん【ADCとノイズ】(6)(5/5 ページ)

今回と次回は、アンプのノイズがデルタ-シグマA/Dコンバーター(ADC)に与える影響について考察します。まずは、「出力換算ノイズと入力換算ノイズ」「ADCの入力にアンプを追加」「低分解能ADCと高分解能ADCの比較」について扱います。

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 この論点をさらに詳しく考察するために、次回は、さまざまな外部アンプを高分解能ADCの入力に付け加えた設計例を取り上げ、それぞれの組み合わせでのシステムノイズ特性を比較します。

今回の重要ポイント

 以下は、アンプのノイズがデルタ-シグマADCに与える影響をより良く理解するうえで重要なポイントをまとめたものです。

  • ゲインのないシグナルチェーンでは、出力換算ノイズは入力換算ノイズと等しい
  • 出力換算ノイズは測定で求め、入力換算ノイズは計算で求める
    • 入力換算ノイズはシステムの入力分解能を表す
  • システムの入力換算ノイズで支配的なのは、(部品のノイズ値が同様で1段目のゲインが大きいと想定すると)1段目のアンプのノイズである
    • 高分解能(低ノイズ)ADCをノイズの多いアンプと一緒に使用すると、システム性能が低下する
  • 最良のノイズ特性を得るには、低ノイズで小信号ゲインのアンプを1段目として構成するのが一般的である

著者紹介

ブライアン・リゾン(Bryan Lizon)

 テキサス・インスツルメンツ 高精度ADC製品プロダクト・マーケティング・エンジニア


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