ニュース
3D機能を構築できる統合IR投光イルミネーター:ams Merano Hybrid
amsは、IRレーザーエミッタとレーザードライバ、光学部品、目の保護監視などを統合した投光イルミネーター「Merano Hybrid」を発表した。小型で携帯電話機にも組み込みやすく、3Dセンシング技術での利用を見込む。
amsは2020年3月、IR(赤外線)レーザーエミッタとレーザードライバ、光学部品、目の保護監視機能などを統合した投光イルミネーター「Merano Hybrid」を発表した。小型でモバイル機器に組み込みやすく、ToF(Time of Flight)などの3Dセンシング技術での利用を見込む。現在、サンプル注文に対応している。
VCSELエミッタ、目の保護監視専用フォトダイオードなどを統合
Merano Hybridは、940nmのVCSEL(垂直共振器面発光レーザー)エミッタ、レーザーの動作を制御するドライバ、ビームを形成するレンズと拡散板などを組み合わせている。目の保護監視専用のフォトダイオードとインターロックループも統合しており、OEMが目の保護に向けた追加設計作業をする必要がない。
光出力は2Wで、照野は51×64度。フットプリントを5.5×3.6×3.7mmと小型化し、携帯電話機の筐体にも組み込みやすくしている。節電効果も高く、携帯電話機のバッテリー消費を抑え、システムの電力管理の負担を軽減する。
レーザー出力の高速調節が可能で、より鮮明で詳細な3D深度マップを提供できる。これにより、測定アプリとカメラを組み合わせて3Dカメラを構築したり、動画に独創的な映像効果を追加することも可能だ。携帯電話機の顔認識システムをはじめ、AR(拡張現実)、3D物体スキャン、3D画像レンダリング、その他産業やオートモーティブ向けの用途を見込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- HUD/ピコプロジェクター向けLDドライバー
リコー電子デバイスは、車載用のレーザースキャン方式ヘッドアップディスプレイ向け「RN5C750」と、レーザースキャン方式ピコプロジェクター向け「RN5C752」のレーザーダイオードドライバーを発売する。 - 3D三角測量用途向けCMOSイメージセンサー
Teledyne e2vは、3Dレーザー計測用途に特化したCMOSイメージセンサー「FLASH」ファミリーを発表した。水平解像度が4Kと2Kの2種類を用意し、6μmのグローバルシャッターCMOSピクセルを搭載する。 - 638nm赤色高出力半導体レーザー
三菱電機は、プロジェクター用光源の新製品として、発光波長638nmの赤色高出力半導体レーザー「ML562G86」を発表した。レーザー素子の構造や製造プロセスを改良し、パルス駆動光出力3.0WにおいてMTTFが2万時間以上を達成した。 - 狭額スマートフォン向け3in1センサーモジュール
amsは、カラー、環境光、近接センサーの3つの機能を一体化したセンサーモジュール「TMD3702VC」を発表した。パッケージサイズが極めてスリムなため、ベゼル(縁)レスのスマートフォン開発に適している。 - 3D顔認識に対応する3Dイメージセンサーチップ
インフィニオンテクノロジーズは、3Dイメージセンサーチップ「REAL3」ファミリーの新製品として、ToF技術をベースにした3Dイメージセンサーを発表した。スマートフォンの顔認識によるロック解除を容易にする。 - メニスカスレンズ内蔵の赤色高出力半導体レーザー
三菱電機は、独自のメニスカスレンズを内蔵した、発光波長638nmの赤色高出力半導体レーザー「ML562H84」を発表した。レーザー光の利用効率は98%以上で、コリメートレンズを外付けした従来品と同等のパルス駆動光出力2.5Wを達成している。