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コヒーレンス長100m以上の1550nm波長掃引光源:アンリツ AQA5500P、AQB5500P
アンリツは、高コヒーレンスの1550nm帯波長掃引光源「AQA5500P」「AQB5500P」の販売を開始した。微小距離から長距離まで幅広い計測に対応するため、産業、医療分野やインフラ、プラントでの測長測距、形状計測に適している。
アンリツは2020年8月、高コヒーレンスの1550nm帯波長掃引光源「AQA5500P」「AQB5500P」の販売を開始した。単一の狭線幅の縦モードを位相連続で、かつモードホップを抑制して波長掃引するため、高コヒーレンスな波長掃引光が得られる。
波長掃引光源は、発振波長を連続的に変化させることができるレーザー光源だ。同光源を、レーザーの可干渉性(コヒーレンス性)を利用する光計測手法の1つであるOFDR(Optical Frequency Domain Reflectometry)に応用することで、対象までの距離を高精度に非接触測定できる。
掃引周波数1.25kHzと150Hzをラインアップ
また、独自の光学配置により、MEMSスキャニングミラーによるキロヘルツオーダーの高速波長掃引を可能にした。掃引周波数は、AQA5500Pが1.25kHz、AQB5500Pが150Hz。AQB5500Pの場合、コヒーレンス長が100m以上で、100m以上の距離範囲を測定できる。
産業分野では加工物のバリや傷の検査、リアルタイム測距による振動計測、精密な厚み計測、医療分野では眼や血管のOCT(光干渉断層計)検査での利用を見込んでいる。インフラやプラントなど大型構造物の形状や変位の計測も可能で、微小距離から長距離まで幅広い計測に対応する。
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