PIM解析などが行えるIQファイバーマスター:アンリツ MT2780A
アンリツは、IQファイバーマスター「MT2780A」を発売した。LTEバンドをサポートし、光ファイバー上のIQデータを用いたPIM解析やRFスペクトラム解析を行える測定器だ。
アンリツは2020年4月、IQファイバーマスター「MT2780A」を発売した。全てのLTEバンドをサポートし、光ファイバー上のIQデータを用いたパッシブ相互変調(PIM)解析やRFスペクトラム解析を行える測定器だ。
MT2780Aは、1台でCPRIフロントホールを用いたLTE基地局におけるPIMトラブルシューティングやRF干渉が測定可能。PIM over CPRI、RF over CPRI測定機能により、鉄塔に登らずに地上で安全に測定作業が実施できる。
手のひらサイズで軽量
MT2780Aは、サイズが185×133×55mmで重量は1kgとなっており、測定現場へ容易に持ち込むことが可能。測定値はベースバンドIQデータから得るため、どのような周波数または周波数コンビネーションのリモートレディオヘッドでも測定を行える。
CPRI IQデータを解析することで、無線のアップリンクスペクトラムを把握して解析し、干渉時のトラブルシューティングを行える。4つのSFP入力ポートでPIM over CPRIを測定でき、複数の帯域とセクターを比較可能だ。
また、実働するセルタワーのトラフィック信号上で測定を実行ができ、試験のためのシステムのダウンタイムが発生しない。さらに、PIMヒートマップ機能により、どのトランスミッターが最もPIMに影響しているかを素早く表示できる。
band-less PIM試験ソリューションとしても活用することも可能だ。通信事業者が干渉問題とその場所を特定する際の最初の試験ツールとして利用でき、作業の効率化に寄与する。
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