ニュース
2.0〜4.7Vまでの低電圧充電が可能な充電制御IC:ローム BD71631QWZ
ロームは、2.0〜4.7Vまでの低電圧充電に対応した充電制御IC「BD71631QWZ」を発表した。充電特性は外付け抵抗器の変更で設定可能で、二次電池を搭載するウェアラブル機器や、小型で薄型のIoT機器に適する。
ロームは2021年9月、2.0〜4.7Vまでの低電圧充電に対応した、充電制御IC「BD71631QWZ」を発表した。新型二次電池搭載のウェアラブル機器や、スマートディスプレイなど小型で薄型のIoT(モノのインターネット)機器に適する。サンプル単価は300円(税別)で、既に量産中だ。評価ボード「BD71631QWZ-EVK-001」もWebサイトから購入できる。
二次電池の特性に合わせ、最適な充電特性を設定可能
BD71631QWZは、IC内部の回路安定性が高く、外付け抵抗器の変更だけで充電電圧を設定できる。これにより、従来のリチウムイオン二次電池だけでなく、低電圧充電が必要な全固体または半固体二次電池などの新型二次電池にも対応する。
独自のパッケージ技術を採用し、サイズは1.8×2.4×0.4mm。従来品と比べて実装面積を約50%、部品高を約60%削減し、シート状の薄型電池を搭載した機器にも組み込みやすい。
CCCV充電における充電電圧、充電電流、終止電流、再充電電圧は、外付け抵抗器で個別に設定できるため、二次電池の特性に合わせた最適な設計が可能で、電池変更時の設計工数も抑えられる。
セーフティタイマー、温度保護、低電圧誤動作防止、過電圧保護を備え、NTCサーミスターを外付けすれば電池温度検知も可能になる。動作温度範囲は−30〜+105℃で、スタンバイ状態での二次電池からの放電は0μAだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 超低自己消費電流の高集積PMIC
Maxim Integrated Productsは、高集積PMIC「MAX20345」を発表した。内蔵レギュレーターの自己消費電流が極めて低いため、バッテリー寿命を延長する。製品形状の小型化や効率向上にも貢献する。 - AC電力メーター関連規格に準拠した評価ボード
STマイクロエレクトロニクスは、電力メーター用評価ボード「EVALSTPM-3PHISO」を発表した。電力やガス、水道メーターに加えて、電気自動車の充電、サーバ、太陽光発電システム用インバーターなどの用途を見込む。 - 高効率、小型のショットキーバリアダイオード
ロームは、回路の整流や保護に適したショットキーバリアダイオード「RBR」「RBQ」シリーズに、それぞれ12製品を追加した。順方向電圧特性または逆方向電流特性に優れ、産業、民生、車載機器への利用を見込む。 - 自己放電モニタリングが可能な高精度リチウムイオン残量ゲージIC
Maxim Integrated Productsは、高精度リチウムイオン残量ゲージおよび保護回路である「MAX17320」を発表した。マルチセルバッテリーで駆動する製品の動作時間を延長し、自己放電をモニタリングできる。 - Qi規格準拠の50Wワイヤレス充電IC
STマイクロエレクトロニクスは、Qi規格準拠のワイヤレス充電IC「STWLC88」を発表した。50W出力で、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどパーソナル電子機器を短時間で充電できる。 - 最大97%効率で高速充電する昇降圧充電IC
日本テキサス・インスツルメンツは、最大97%の効率で高速充電する、パワーパス管理機能内蔵の昇降圧バッテリーチャージャーIC「BQ25790」「BQ25792」を発表した。