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アンテナ内蔵ワイヤレスチャージャーモジュール:ローム BP3621、BP3622
ロームは、アンテナ基板一体型のワイヤレスチャージャーモジュール「BP3621」「BP3622」を開発し、販売を開始した。給電量は、ペアで用いた場合で最大200mWとなっている。
ロームは2021年11月、アンテナ基板一体型のワイヤレスチャージャーモジュールの送電モジュール「BP3621」および受電モジュールの「BP3622」の販売を開始した。スマートタグやスマートカード、IDカードといった小型機器、マウスやリモコンなどのPC周辺機器、ヘルスケア向け小型機器などの用途に適する。
両製品は、独自のシミュレーションを用いたアンテナ設計技術やマッチング調整、配線ロスを抑えた基板レイアウト設計技術を採用した。給電量は、ペアで用いた場合で最大200mW。給電特性を保証しているため、アンテナ設計やレイアウト設計、給電評価を省いた製品評価が可能。開発工数や基板修正での設計負荷を軽減する。
13.56MHzの周波数帯の磁界共鳴方式を採用
無線給電により接点端子を省き、防水性や防塵(じん)性が向上。また、搭載部品を全て表面に実装した裏面フルフラットの基板構造を採用し、筐体に容易に貼り付け可能で、筐体構造の簡素化や設計の自由度向上に寄与する。
NFC通信規格と同様に13.56MHzの周波数帯の磁界共鳴方式を採用し、小型化モジュールに搭載したアンテナで給電と通信の双方に対応できる。通信速度212Kビット/秒、最大256バイトの双方向データ通信や、NFC Forum Type3 Tagのタグ通信が可能だ。サイズは、BP3621が35.0×26.0×1.5mmで、BP3622が24.0×17.0×1.5mmになっている。
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