第4世代規格準拠のHD-PLC通信用LSI:ソシオネクスト SC1320A
ソシオネクストは、有線通信技術「HD-PLC」の第4世代規格「IEEE1901-2020」に準拠したHD-PLC通信用LSI「SC1320A」のサンプル出荷を開始する。量産開始は2022年10〜12月を予定している。
ソシオネクストは2022年5月、有線通信技術「HD-PLC」の第4世代規格「IEEE1901-2020」に準拠したHD-PLC通信用LSI「SC1320A」のサンプル出荷を同年6月より開始すると発表した。量産開始は同年10〜12月を予定している。
同製品は、IEEE1901-2020準拠の半導体設計向けIPコア「第4世代 HD-PLC」を採用。HD-PLC(High Definition Power Line Communication)とは、2M〜28MHzの高周波信号を電力線や電話線、同軸ケーブル、ツイストペアといった電線に重畳し、通信網を構築する有線通信技術を指す。同コアは、パナソニックホールディングスがライセンスを提供している。
3.3V単一電源を採用しており、消費電力は200mW(代表値)に抑えた。CPUは「Arm Cortex-M」で、システムクロックは125MHzとなる。パッケージは7×7mmのQFNを採用。−40〜+85℃の温度範囲で使用できる。
SPIやUART、RMIIを搭載
SPIやUART、Ethernet MAC(RMII)といった汎用I/Oを備えており、家電機器やIoT(モノのインターネット)機器、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)に使用できる。
2021年に取得したIEEE1901-2020では、より長距離の通信に対応した2分の1、4分の1モードが新たに規定された。マルチホップ技術と併せて用いることで、最大10kmの通信が可能となる。
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