プレミアムAIoTデバイス向けSoC:MediaTek Genio 1200
MediaTekは、AIoTデバイス向けSoC「Genio 1200」を発表した。オクタコアCPU、5コアGPU、2コアAIプロセッサを搭載し、スマート家電、工業用IoTアプリケーション、AI搭載デバイスなど、プレミアムAIoTに適する。
MediaTekは2022年5月、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせたAIoTデバイス向けのSoC(System on Chip)「Genio 1200」を発表した。スマート家電、工業用IoTアプリケーション、AI搭載デバイスなど、プレミアムAIoT用途に適する。同年7〜12月に発売予定。
マルチコアプロセッサ採用、4Kディスプレイにも対応
Genio 1200は、6nmプロセスを採用し、電力効率に優れる。「Arm Cortex-A78」プロセッサを含むオクタコアCPUをはじめ、5コアGPU、デュアルコアAIプロセッサを搭載する。
最新のマルチメディア規格と4Kディスプレイに対応し、ディスプレイ入力やカメラ入力を受信して、コンピュータビジョンアプリケーション向けの処理ができる。また、PCI-Express、USB 3.1、GbE MACなど高速インタフェースのほか、MediaTek Wi-Fi 6EモジュールやSub6の5Gモジュールにも対応する。
MediaTek Genioは、チップセット、ソフトウェア開発キット(SDK)、開発者用ポータルを備えたオールインワンプラットフォーム。Yocto Linux対応の「Genioオープンプラットフォーム AIoT SDK」により、効率的な製品開発を支援する。ユーザーは、「Genio開発者用ポータル」を利用して開発者ツールやパートナーエコシステムにアクセスできるため、製品設計の合理化と市場投入期間の短縮も期待できる。
GenioシリーズはGenio 1200のほか、小売業および商業用IoTアプリケーション向け「Genio 500」、携帯用および家庭用のハブ向け「Genio 350」、クラウド対応型音声アシスタントデバイス向け「Genio 130」をラインアップしている。
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