車載向けにEMC性能を強化した同軸コネクター:ホシデン HVE1424
ホシデンは、高いEMC性能を備えた車載用同軸コネクター「HVE1424」を発表した。自動運転や先進安全システム用ECU、5GおよびV2Xなどの通信インフラにおいて、ECUと同軸ハーネスの接続に適する。
ホシデンは2022年10月、高いEMC性能を備えた車載用同軸コネクター「HVE1424」を発表した。自動運転や先進安全システム用ECU、5G(第5世代移動通信)およびV2X(車車間、路車間通信)など通信インフラにおいて、ECUと同軸ハーネスの接続に適する。2022年10月からサンプルの販売を開始し、2024年から月産2万個の体制で量産予定だ。
基板GNDとの接続最適化により、EMC性能が向上
HVE1424は、ダイキャストハウジング構造により、小型ながら高い堅牢性とEMC性能を備える。また、従来品よりもEMC性能を高めるため、ECUなどの金属筐体GNDと電気的に接続可能な接点バネを設けた。スルーホールリフロー実装に対応し、キーバリエーションは6種類まで設定できる。
次世代SerDes(Serializer/Deserializer)や次世代通信規格が求めるDC〜10GHz帯域に対応し、高速デジタル信号や高周波アナログ信号の伝送に適する。各種ECU間の同軸ハーネス接続をはじめ、自動運転システム用ECU基板との同軸ハーネス接続、通信ECUとのアンテナ用同軸ハーネス接続を想定している。
定格電圧はDC14V、定格電流は1A、基準インピーダンスは50Ω、使用温度範囲は−40〜+105℃。レセプタクル外形寸法は11.3×8.9×15.3mm、基板上面から筐体内面までの距離は10.3±0.5mmを推奨する。適合プラグケーブルは、超小型同軸コネクターの「HVE1283」としている。
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