4nmプロセス採用の5Gスマートフォン向けSoC:メディアテック Dimensity 7200
メディアテックは、5Gスマートフォン向けSoC「Dimensity 7200」を発表した。TSMCの第2世代4nmプロセスを採用し、最大2.8GHzで動作するArm Cortex-A715を2つ、Arm Cortex-A510を6つ備えたオクタコアCPUを内蔵している。
メディアテックは2023年2月、5G(第5世代移動通信)スマートフォン向けSoC(System on Chip)「Dimensity 7200」を発表した。2023年第1四半期に発売される5Gデバイスに搭載予定だ。
従来品の「Dimensity 9200」と同様に、TSMCの第2世代4nmプロセスを採用した。最大2.8GHzで動作するArm Cortex-A715を2つ、Arm Cortex-A510を6つ備えたオクタコアCPUを内蔵している。
ゲーミング向けに「MediaTek HyperEngine 5.0」採用
ゲーミング向けには、同社の「MediaTek HyperEngine 5.0」を採用。AI(人工知能)をベースとした可変レートシェーディングにより消費電力を低減した。CPUとGPUのリソース最適化により、バッテリー持続時間が向上。ゲーミング向けのGPU「Arm Mali G610」やAI処理ユニット(APU)も内蔵している。
ディスプレイは、最大144HzのフルHD+に対応する。HDR10+やCUVA HDR、Dolby HDRなどの規格にも準拠する。サブ6GHz帯の5Gモデムを備え、下り最大4.7Gビット/秒の「3GPP Release-16」規格に準拠。トライバンドWi-Fi 6E接続や、Bluetooth 5.3もサポートした。
最大2億画素(200MP)のメインカメラに対応するほか、4K HDRビデオ録画も可能だ。全画素オートフォーカス技術により、全ての被写体にピントを合わせつつ、2台のカメラから同時にフルHD解像度で撮影できる。
手振れ補正機能やノイズリダクション機能を備え、鮮明な画像を夜間や低照度環境下でも撮影できる。リアルタイムのポートレート美化機能など、AIカメラ拡張機能も搭載した。
メモリ周波数は最大6400Mビット/秒で、UFS 3.1に対応。2CCキャリアアグリゲーションとデュアルVoNR、デュアル5G SIMをサポートし、さらにデュアルSIM機能により1台のスマートフォンで電話番号を2つ使用できる。
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