RA/RXファミリのモーター制御マイコン、新3グループ:ルネサス RA4T1、RA6T3、RX26T
ルネサス エレクトロニクスは、モーター制御用の32ビットマイクロコントローラー「RA4T1」「RA6T3」「RX26T」グループの量産と販売を開始した。メモリやパッケージ展開を含め、35品種以上を提供する。
ルネサス エレクトロニクスは2023年5月、モーター制御用の32ビットマイクロコントローラー「RA4T1」「RA6T3」「RX26T」グループの量産と販売を開始した。メモリやパッケージ展開を含め、35品種以上を提供する。
100MHz、200MHzのCortex-M33を採用
RA4T1は、最大動作周波数100MHzのARM Cortex-M33を採用。128Kバイトまたは256Kバイトのフラッシュメモリと40KバイトのSRAMを内蔵している。通信インタフェースは、CAN FD、I3C、SCI、SPIなどを備えた。
RA6T3は、最大動作周波数200MHzのARM Cortex-M33を搭載する。256Kバイトのフラッシュメモリと40KバイトのSRAMを内蔵し、USB 2.0フルスピード、CAN FD、I3C、SCI、SPIなどの通信インタフェースを備える。
両製品とも、ハードウェアアクセラレーターのTFU、12ビットA-DコンバーターおよびD-Aコンバーター、PGA、コンパレーターなどの機能を搭載。パッケージは、32〜64ピンまで用意する。
120MHzのRXv3コア搭載の新製品も
RX26Tは、最大動作周波数120MHzのRXv3コアとノーウェイトアクセスが可能な120MHzのフラッシュメモリを搭載し、高レベルのリアルタイム性能を備える。また、最大512Kバイトのフラッシュメモリと64KバイトのSRAMを内蔵。5V電源に対応していて、高いノイズ耐性やアナログ入力のダイナミックレンジを確保している。
120MHzのPWMタイマーと12ビットA-Dコンバーターを搭載し、FOC(Field Oriented Control)でのデュアルモーター制御やPFC(Power Factor Correction)制御に1チップで対応する。パッケージはQFNで、7×7mmの48ピンHWQFNと9×9mmの64ピンHWQFNから選択可能だ。
いずれの新製品も、モーター制御を評価する「Renesas Flexible Motor Control Kit」と、開発ツール「Renesas Motor Workbench」に対応。新製品向けに、新しい「ウィニング・コンビネーション」も開発している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 空気質センサー向けに空気環境基準をサポート、ルネサス
ルネサス エレクトロニクスは、デジタル空気質センサー向けに、建物の空気環境基準をサポートするファームウェアの提供を開始した。同ファームウェアは、PA、UBA規格に加えて、RESETなどの基準にも新たに対応した。 - 半導体開発向けのAI設計ソリューション、シノプシス
シノプシスは、半導体の設計や検証、テスト、製造向けのAIベース設計ソリューション「Synopsys.ai」を発表した。開発者は、システムアーキテクチャの開発から設計、製造まで全ての半導体開発工程にAIを取り入れられるようになる。 - EtherCATに対応した産業用MPU
ルネサス エレクトロニクスは、EtherCATに対応した産業用MPU「RZ/T2L」の販売および量産を開始した。同社従来品「RZ/T2M」と比較すると、最大50%小型化している。 - 動作検証済みソリューション10種を公開、ルネサス
ルネサス エレクトロニクスは、車載用製品と非車載用製品を組み合わせたソリューション「ウィニング・コンビネーション」10種を公開した。EV充電器や車両のクラスタ制御向けなどのソリューションで、エンジニアがあらかじめ設計検証をしている。 - 車載用インテリジェントパワーデバイス
ルネサス エレクトロニクスは、車載用インテリジェントパワーデバイス「RAJ2810024H12HPD」のサンプル出荷を開始した。長寿命でメンテナンスフリーとなっており、車両内の任意の場所に配置できる。