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読み出し速度が約2倍に向上、InGaAsエリアイメージセンサー浜松ホトニクス G16564-0808T

浜松ホトニクスは、InGaAsを用いたエリアイメージセンサー「G16564-0808T」を開発した。同社従来製品と比べて、読み出し速度やダイナミックレンジが約2倍に向上している。

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 浜松ホトニクスは2023年10月、InGaAs(インジウムガリウムヒ素)を用いたエリアイメージセンサー「G16564-0808T」を開発したと発表した。同年11月1日より販売を開始する予定で、価格は258万5000円(税込)となっている。

InGaAsエリアイメージセンサー「G16564-0808T」
InGaAsエリアイメージセンサー「G16564-0808T」 出所:浜松ホトニクス

 同製品は、波長ごとに対象物からの反射光の強さを細かく分けて撮影するハイパースペクトルカメラ向けのエリアイメージセンサーとなる。読み出し回路にデコーダ回路を採用していて、同社従来製品と比べて読み出し速度が約2倍に向上した。

ハイパースペクトルカメラによる測定イメージハイパースペクトルカメラによる測定結果 左=ハイパースペクトルカメラによる測定イメージ/右=ハイパースペクトルカメラによる測定結果 出所:浜松ホトニクス

 イメージセンサーの読み出し回路の設計を改善し、電気信号の並列処理が可能となった。また、対象物に合わせて特定の波長の光による信号だけを読み出すマルチライン読み出し機能を備えたことで、読み出し速度が向上している。

ダイナミックレンジも従来品比約2倍

 ディプレッション型の信号処理回路により、閾値電圧が下がって信号電流が流れやすくなったことで、ダイナミックレンジも従来製品の約2倍となる3000に向上した。これまでは検出できなかったような対象物の情報も利用可能になった。

 感度波長範囲は1.7〜2.55μm、画素数は320×256ch、画素ピッチは20μm、フレームレートは503フレーム/秒となる。

 プラスチックリサイクルや薬の成分分析、食品選別など向けのハイパースペクトルカメラでの用途に適する。販売目標台数は初年度で年間50台、3年後に年間300台となっている。

 今後は、同製品と駆動回路を一体化したカメラモジュールおよび、0.95〜2.55μmと感度波長範囲がより広いエリアイメージセンサーの開発を進めていく。

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