ニュース
Quad-Row配列を採用した、8A電源端子付きのFPCコネクター:日本航空電子工業 WP86SD
日本航空電子工業は、8A通電対応の電源端子を搭載したFPCコネクター「WP86SD」シリーズを発表した。従来の2列端子を4列に分岐させたQuad-Row配列を採用し、嵌合ピッチを0.25mmとすることで、コネクターの外形サイズを小型化した。
日本航空電子工業は2023年12月、8A通電対応の電源端子を搭載した、FPC(基板対基板)コネクター「WP86SD」シリーズの販売開始を発表した。8A通電が可能な2つの電源端子により、従来品と同サイズながら2倍以上の許容電流容量を備える。
2列端子を4列に分岐させたQuad-Row配列を採用
従来の2列端子を4列に分岐させたQuad-Row配列を採用し、嵌合ピッチを0.25mmとすることで、コネクターの外形サイズを小型化した。また、内列端子と外列端子を交互に配置する千鳥配列により各列端子の実装ピッチを0.5mmとし、単層での内列端子の表層配線を可能にした。
長手寸法は7.65mmとなり、同社従来品の13.75mmに比べて45%短縮している。幅2.2mm、嵌合高さ0.6mmで、極数は80極(+2電源)となる。
定格電圧はAC、DCとも50V、絶縁抵抗は100MΩ以上(初期)、耐電圧はAC250Vrms。−40〜+85℃の温度範囲で使用できる。接触抵抗は、信号端子が50mΩ以下(初期)、電源端子が20mΩ以下(初期)。挿抜寿命は30回となる。
スマートフォンやスマートグラス、ノートPC、タブレット、ゲーミングデバイス、デジタルカメラなどの用途に適する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 小型かつ高性能のRFIDインレイ用フィルムアンテナ
日本航空電子工業は、スプリットリング共振器アンテナ技術を用いたRFIDインレイ用フィルムアンテナを開発した。通信距離が長く、全方向からの通信に対応する。村田製作所のモジュールに搭載する予定だ。 - 光モジュール内蔵で熱対策が容易な防水光コネクター
日本航空電子工業は、基地局などの屋外設置機器向け防水光コネクター「FO-BD7D」シリーズの販売を開始した。プラグコネクター内に光モジュールを内蔵していて、放熱性や交換作業性が向上している。 - 車載USB3.2対応基板対ケーブルコネクター
日本航空電子工業は、USB3.2伝送に対応した車載向け基板対ケーブルコネクター「MA07」シリーズの販売を開始した。最大データ転送速度は20Gビット/秒となっている。 - フローティング量±0.8mmに拡大、基板対基板コネクター
日本航空電子工業は、内装用フローティングタイプ基板対基板コネクター「MA01」シリーズに、フローティング量を拡大した「MA01F030VADJ」を追加した。フローティング可動量が、従来品のXY方向±0.5mmから同±0.8mmになっている。 - 北米、日本市場向けのEV充放電用コネクター
日本航空電子工業は、同社のEV充放電用コネクター「KW1C」シリーズに、北米や日本市場向けのUL認証およびJCS規格対応品を追加し、販売を開始した。EVの急速充電やV2Xといった用途に適する。