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小型かつ高性能のRFIDインレイ用フィルムアンテナ:日本航空電子工業 RFIDインレイ用フィルムアンテナ
日本航空電子工業は、スプリットリング共振器アンテナ技術を用いたRFIDインレイ用フィルムアンテナを開発した。通信距離が長く、全方向からの通信に対応する。村田製作所のモジュールに搭載する予定だ。
日本航空電子工業は2023年10月、スプリットリング共振器アンテナ技術を用いたRFIDインレイ用フィルムアンテナを開発したと発表した。
RFIDインレイとは、ICチップやアンテナをPETフィルムなどの上に実装したアンテナ付きICチップを指す。今回開発したアンテナを搭載したRFIDインレイは、サイズが56×56×0.065mm(Typ.)となっている。
同アンテナは、UHF920MHz帯に対応。放射効率が高く、等方性の放射性能を有する。通信可能な距離が延長したほか、全方向からの通信が可能だ。既存のRFIDでは読み書きできない距離や位置で使用できる。
村田製作所のRFIDモジュールに搭載予定
今後は、村田製作所のRFIDモジュール「マジックストラップ」への搭載に向けてモデリングを進める。マジックストラップに実装して地籍境界杭に組み込むことで、森の中の茂みに隠れた境界杭をリーダーライターで発見しやすくなり、調査や管理業務の効率化が期待できる。村田製作所と協業し、実用化に向けた開発に取り組む。
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