車載環境相当の耐熱/耐震試験をクリアしたICTコネクター:MIPI、USB4、PCIe Gen4に対応
日本航空電子工業は、車載スペックに対応したコネクターを「車載ICTコネクタ」として発売する。第1弾として、基板対基板コネクター「WP26DK」シリーズとUSB Type-Cコネクター「DX07」シリーズの販売を開始する。
日本航空電子工業は2024年3月、車載スペックに対応したコネクターを「車載ICTコネクタ」として発売すると発表した。第1弾として、基板対基板コネクター「WP26DK」シリーズとUSB Type-Cコネクター「DX07」シリーズの販売を開始する。
伝送規格MIPI、USB4、PCIe Gen4に対応
WP26DKシリーズは、2列0.35mmピッチ、スタッキング高さ0.6mm、幅1.9mmの基板対基板コネクターだ。ホールドダウンは、嵌合時のモールド破壊を抑制する堅牢(フルアーマー)構造を採用。3.0A通電が可能な電源端子(ホールドダウン兼用)を2つ備える。伝送規格は、MIPI、USB4、PCIe Gen4に対応する。
USB Type-CコネクターのDX07シリーズは、USB Type-C Cable and Connector Specification Revision 2.3に準拠する。USB 3.2準拠の10Gビット/秒×2(20Gビット/秒)の高速伝送と、最大240W(5A、48V)のUSB PD EPRに対応。リバーシブル構造のため、プラグの表裏方向を気にせずに挿抜できる。
両シリーズとも、125℃耐熱性、USCAR2、LV214振動衝撃複合試験などの車載環境相当の試験をクリアしている。今後、microSDカード用コネクターやmicroSIMカード用コネクター、nanoSIMカード用コネクターも順次、販売する予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Quad-Row配列を採用した、8A電源端子付きのFPCコネクター
日本航空電子工業は、8A通電対応の電源端子を搭載したFPCコネクター「WP86SD」シリーズを発表した。従来の2列端子を4列に分岐させたQuad-Row配列を採用し、嵌合ピッチを0.25mmとすることで、コネクターの外形サイズを小型化した。 - 小型かつ高性能のRFIDインレイ用フィルムアンテナ
日本航空電子工業は、スプリットリング共振器アンテナ技術を用いたRFIDインレイ用フィルムアンテナを開発した。通信距離が長く、全方向からの通信に対応する。村田製作所のモジュールに搭載する予定だ。 - 光モジュール内蔵で熱対策が容易な防水光コネクター
日本航空電子工業は、基地局などの屋外設置機器向け防水光コネクター「FO-BD7D」シリーズの販売を開始した。プラグコネクター内に光モジュールを内蔵していて、放熱性や交換作業性が向上している。 - 車載USB3.2対応基板対ケーブルコネクター
日本航空電子工業は、USB3.2伝送に対応した車載向け基板対ケーブルコネクター「MA07」シリーズの販売を開始した。最大データ転送速度は20Gビット/秒となっている。 - フローティング量±0.8mmに拡大、基板対基板コネクター
日本航空電子工業は、内装用フローティングタイプ基板対基板コネクター「MA01」シリーズに、フローティング量を拡大した「MA01F030VADJ」を追加した。フローティング可動量が、従来品のXY方向±0.5mmから同±0.8mmになっている。