信頼性の高いストレージソリューションを選ぶべき8つの理由:産業用グレードとコンシューマーグレードの違いとは(2/2 ページ)
ストレージ製品における産業用グレードとコンシューマーグレードは何が違うのでしょうか。本稿では、これらの違いを明らかにし、産業用途において信頼性の高いフラッシュストレージソリューションを選ぶべき8つの理由を紹介します。
5. BOMの固定:安定性と予測可能性を確保
コンシューマー製品では、ハードウェアやファームウェアなどの構成が頻繁に変更されます。ストレージ製品を構成する個々のデバイスが変更されると、互換性や性能のバラツキが懸念される他、装置上で予期しない影響が生じる可能性があります。また、こうした変更は事前の通知なく実施されることが多く、現場のシステムに重大な影響を与える場合もあります。
一例としてスイスビットでは、産業用グレードの各ストレージ製品においてBOM固定での生産管理を採用しています。これにより、互換性に関する懸念を払拭し、長期にわたり安定した動作を実現。製品やサービスのライフサイクル全体を通じて、システムを運用する上での信頼性が強化されます。
6. バックグラウンド・データ・リフレッシュ:データの完全性を維持
バックグラウンド・データ・リフレッシュは、電荷の漏れによってデータ保持力が弱くなったブロックを、データの一貫性が損なわれる前にバックグラウンドで書き直すための周期的な処理です。このリフレッシュ機能は、長期間にわたってデータの完全性を保証するためには欠かせない機能ですが、コンシューマー製品では必ずしも保証されているものではありません。
一方で、産業用ストレージ製品の多くはリフレッシュ機能を備えています。高度なバックグラウンド・データ・リフレッシュ機能を実装した製品を使うことで、過酷な条件下でもデータが損なわれる心配がなくなります。
7. 電断保護:予期せぬ停電時にデータを保護
突然の停電はデータの破損や損失を引き起こす可能性があります。特に、十分な保護機能を備えていないコンシューマーグレードのストレージ製品では注意が必要です。
産業用グレードのストレージ製品は、停電時のデータ損失を防ぐ高度なファームウェアとハードウェア機能が組み込まれています。これらのメカニズムによって、予期せぬ停電が発生した場合でも既存データとファームウェアが損なわれることはありません。
8. セキュリティ:不正アクセスからデータを保護
産業用ストレージ製品は、コンシューマーグレードの製品と異なり、データセキュリティを重視し、強固なセキュリティ機能を備えています。中でも、不正アクセスや不正操作からデバイスとデータを保護する特別な機能を備えた安全性の高い製品を使用することで、厳しい要件が求められる環境においても、不正アクセスからの確実なデータ保護を実現します。
9. まとめ
データストレージに関わる技術は日々進化を続けています。産業分野やプロユースのアプリケーションといった用途には、信頼性の高い産業用グレードのストレージ製品をお勧めします。適切なグレードのストレージを選択することは、信頼性、製品寿命の長期化、安心に対する投資となります。
ご紹介してきたように、コンシューマーグレードのストレージ製品と産業用グレードの製品とは設計思想に本質的な違いがあります。産業用グレードのストレージソリューションは、ダウンタイムが許されないミッションクリティカルな用途に最適な選択肢となります。
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