広い温度範囲で最大1150mmを測距できるdToFセンサー:STマイクロ VL53L4ED
STマイクロエレクトロニクスは、シングルゾーンのダイレクトToF測距センサー「VL53L4ED」を発表した。SPAD検出器アレイやレーザーエミッターを備えていて、強い周辺光下での性能が改善している。
STマイクロエレクトロニクスは2024年7月、シングルゾーンのダイレクトToF(Time-of Flight)測距センサー「VL53L4ED」を発表した。既に量産を開始していて、単価は4500個購入時で約2.3米ドル(約358円)となっている。
同製品は、SPAD(単一光子アバランシェダイオード)検出器アレイやレーザーエミッターを備えたセンサーモジュールだ。次世代レーザーを採用し、強い周辺光下での性能が改善した。最短1mmまでの近距離測距で直線性を保つことができる。
プロセッサも搭載していて、自律動作による省電力化に対応する。ホストシステムのリソースに要する負荷を低減する。
最大1150mm離れた物体の距離を測定可能
動作温度範囲は−40〜+105℃。最大1150mm離れた物体の距離を測定できる。また、最大周波数100Hzまでの測距に対応可能となっている。
拡張ソフトウェアパッケージ「X-CUBE-TOF1」を用いることで、同社の開発エコシステム「STM32Cube」を利用可能。液面モニタリングのサンプルコードなどを含めたソフトウェアパッケージ「STSW-IMG039」や、STM32 Nucleoボード「NUCLEO-F401RE」向けの機能拡張ボード「X-NUCLEO-53L4A3」、試作開発向けのブレークアウトボード「SATEL-VL53L4ED」も使用できる。
パッケージは、4.4×2.4×1mmのLGAを採用した。他の「VL53L4」ファミリーのセンサーとピン互換性を有している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 産業、車載グレードの36Vデュアルオペアンプ
STマイクロエレクトロニクスは、産業および車載グレードの36Vデュアルオペアンプ「TSB952」を発表した。52MHzのゲイン帯域幅を備え、チャネルあたりの消費電流は36V動作時に3.3mAとなっている。 - EAL6+認証済みマイコン搭載 GSMA規格に適合したeSIM
STマイクロエレクトロニクスは、eSIM IoT導入向けの新たなGSMA規格に適合したeSIM「ST4SIM-300」を発表した。EAL6+認証済みセキュアマイクロコントローラーを搭載している。 - ヒューズ保護機能を搭載した車載用ハイサイドスイッチ
STマイクロエレクトロニクスは、車載向け4チャネルのハイサイドスイッチ「VNF9Q20F」を発表した。独自のデジタル出力電流センス機能とSTi2Fuse技術を集積した。 - 6軸センサーを備えた車載向けMEMS慣性計測モジュール
STマイクロエレクトロニクスは、3軸加速度センサーと3軸ジャイロセンサーを備えた、車載グレード対応のMEMS慣性計測モジュール「ASM330LHBG1」を発表した。ASIL-Bまでのシステム認証に対応する。 - 保護機能や診断機能を備えた車載用DCモーター向けゲートドライバーIC
STマイクロエレクトロニクスは、車載用DCモーター向けゲートドライバーIC「L99H92」を発表した。プログラミングや診断用のSPIポート、チャージポンプ回路、各種保護機能、2つの電流センスアンプを備える。