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近赤外線域も高感度に撮影するCMOSイメージセンサー:キヤノン LI7070SAC、LI7070SAM
キヤノンは、近赤外線域の撮像性能が向上したCMOSセンサー「LI7070SAC」「LI7070SAM」を発売した。二重露光方式で、ダイナミックレンジが120dBと広い。
キヤノンは2024年10月、近赤外線域の撮像性能が向上したCMOSセンサー「LI7070SAC(カラー)」「LI7070SAM(モノクロ)」を発表した。
本製品は、異なる露光時間で読み出した2枚の画像を重ねる二重露光方式を採用。HDR駆動機能を搭載し、ダイナミックレンジが120dBと広い。トンネル内で検査用の照明を点灯する際など、明暗差の大きい状況においても白飛び、黒つぶれを抑えて高画質で撮像できる。
0.08luxの低照度環境下でも撮像が可能
低ノイズを達成し、LI7070SACは0.08lux、LI7070SAMは0.04luxの低照度環境下でも、フルHD動画を撮像できる。公共施設や道路、交通機関などにおける夜間監視をはじめ、水中ドローンに搭載するカメラや、顕微鏡用カメラなどにおいても活用できる。
LI7070SACは従来品の「LI7050」と比較し、近赤外感度が約2.4倍に向上。肉眼では見えづらい暗い環境での監視ができ、暗所での検査などの産業用途、蛍光血管撮影などの医療用途にも応用できる。
本製品の主な仕様は、イメージサイズが1/1.8インチ、有効画素数約212万画素(1936×1096)、画素ピッチが4.1μm、有効画素読み出しが60fps(ノーマルモード)および30fps(HDRモード)となっている。
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