Arm Cortex-M33コアのマイコン搭載 IoT向け通信モジュール:村田製作所 Type2FR、Type2FP
村田製作所は、マイコン搭載のIoT(モノのインターネット)機器向け通信モジュール「Type2FR」「Type2FP」を開発した。Type2FRは、Wi-Fi 6、Bluetooth Low Energy、Threadに対応している。
村田製作所は2024年12月、マイコン搭載のIoT(モノのインターネット)機器向け通信モジュール「Type2FR」「Type2FP」を開発したと発表した。Type2FRがWi-Fi 6、Bluetooth Low Energy、Threadに、Type2FPがWi-Fi 6およびBluetooth Low Energyにそれぞれ対応している。量産は、同年10月より開始している。
260MHz動作の「Arm Cortex-M33」採用
マイコンは260MHz動作の「Arm Cortex-M33」を採用した。−40〜+85℃で使用可能だ。メモリは1.2MバイトのSRAMや16Mバイトのフラッシュメモリを搭載している。
高度なセキュリティ機能とMatter規格への対応が可能。サイバーセキュリティ要件「SESIP Level3」「PSA Level3」に準拠し、CRA(EUが提唱するデジタルインフラ保護向けの法律および規制)への対応に適する。
IoTデバイスでの利用に向けて、速やかにスリープ状態に移行する機能(TWT)などを搭載した。日本や北米、欧州向けに、完全認証済みの外部アンテナオプションにも対応し、IoTデバイスの開発コストの低減に寄与する。
12.0×11.0×1.5mmのLGAパッケージで提供し、セラミック電子部品の複雑形状の精密成形と性能向上を可能にする同社独自の「SR成形技術」を採用した。同社によれば、「同一機能の通信モジュールとして世界最小サイズ」だという。
主な用途として、スマートホーム、スマートビル、HVAC(暖房、換気、空調)、スマートエネルギー、スマートセキュリティ、産業オートメーション、ヘルスケアや医療などに関連したIoT機器を見込む。
また、マイコンを搭載していない「Type2LL」(Wi-Fi 6、Bluetooth Low Energy、Thread対応)と「Type2KL」(Wi-Fi 6、Bluetooth Low Energy対応)も2025年上半期に量産を開始する予定だ。
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