「STM32」で最も低コスト Arm Cortex-M0+コア搭載マイコン:STマイクロ STM32C051、STM32C091、STM32C092
STマイクロエレクトロニクスは、コスト効率に優れたマイクロコントローラー「STM32C0」シリーズとして、「STM32C051」「STM32C091」「STM32C092」を発表した。
STマイクロエレクトロニクスは2025年2月、コスト効率に優れたマイクロコントローラー「STM32C051」「STM32C091」「STM32C092」を発表した。1万個購入時の参考価格は、「STM32C051F8P6」が約0.426米ドル(約63円)、「STM32C091FCP6」が約0.682米ドル(約102円)、「STM32C092FCP6」が約0.733米ドル(約109円)。既に量産を開始している。
通信機能を向上させるCAN FDを追加
STM32C0シリーズは、同社の32ビットマイクロコントローラー「STM32」ファミリーで最も低コストの製品だ。水晶発振子不要のUSBフルスピードデバイスやUSARTなどのインタフェースに加え、タイマーやA-Dコンバーターも搭載。クロックを内蔵し、単一電源入力を備えた経済的な設計になっている。
STM32C051は、最大64Kバイトのフラッシュメモリを搭載し、従来製品「STM32C031」のストレージを超える容量が必要なアプリケーションに適している。インタフェースやユーザーIOチャネルなどの機能を搭載していて、最大48ピンのパッケージで提供する。
STM32C091およびSTM32C092は、フラッシュメモリ容量が256Kバイトで、最大64ピンのパッケージで提供する。STM32C092には、CAN FDインタフェースを追加していて、CAN FDも集積するため、部品コストを削減し、産業用通信やネットワーク機器のハードウェア設計を簡略化できる。
いずれも、「STM32G0」シリーズと同じArm Cortex-M0+コアを搭載。パッケージやピン配置など共通要素が多く、両シリーズ間で設計を流用できる。
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