高性能アナログ周辺モジュール内蔵の32ビットマイコン:マイクロチップ PIC32Aファミリー
マイクロチップ・テクノロジーは、32ビットマイクロコントローラー「PIC32A」ファミリーを発表した。高速アナログ周辺モジュール、12ビットA-Dコンバーター、高速コンパレーター、オペアンプを内蔵している。
マイクロチップ・テクノロジーは2025年3月、32ビットマイクロコントローラー(MCU)「PIC32A」ファミリーを発表した。既に受注を開始していて、自動車、産業機器、民生機器、AI、ML(機械学習)、医療市場などでの利用を見込む。
外付け部品を大幅に削減
PIC32Aファミリーは、高速アナログ周辺モジュール、最大40Mサンプル/秒の12ビットA-Dコンバーター、伝搬遅延5ナノ秒のコンパレーター、ゲイン帯域幅積100MHzのオペアンプを内蔵している。複数の機能を統合していて、外付け部品を大幅に削減できる。
フラッシュとRAM上の誤り訂正コードなどのセキュリティ機能やIO整合性モニター、クロックモニター、書き換え不可のセキュアブートを実装し、組み込み制御システムアプリケーション内のソフトウェアコードを安全に実行できる。
CPUの最大動作速度は200MHz。64ビットの浮動小数点ユニットでは、膨大なデータを扱う数値演算の応用を効率的に管理できる。センサーインタフェースとデータ処理に高い性能が求められる、演算負荷の高い応用の実行速度を向上できる。
ソフトウェア開発は、同社の「MPLAB XC32」コンパイラ、組み込みソフトウェア開発フレームワーク「MPLAB Harmony」が使用できる。評価には、dsPIC33A Curiosityプラットフォーム開発ボード「EV74H48A」とPIC32AK1216GC41064汎用DIM「EV25Z08A」の組み合わせが利用可能だ。
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