フロントライト向け高性能LEDドライバー、エレベーションマイクロシステムズ:「AEC-Q100」に準拠
エレベーションマイクロシステムズは、自動車のフロントライト向けLEDドライバー「EV1702B」と、ピーク電流モードブーストコントローラー「EV3520Q」を発表した。
エレベーションマイクロシステムズは2025年3月、自動車のフロントライト向けLEDドライバー「EV1702B」と、ピーク電流モードブーストコントローラー「EV3520Q」を発表した。
EV1702Bは、70V、1.75Aのデュアル同期降圧LEDドライバーだ。自動車のライトシステム用途に特化していて、ISO 26262 ASIL-Bに準拠している。LEDオープンおよびショート障害の検出、フェイルセーフ動作、サーマルシャットダウン、LEDストリングを調整できる電流制御といった機能を備える。
SPI通信で200kHz〜2MHzのスイッチング周波数を調整できるほか、アナログ調光とPWM調光の両方に対応している。最大電流値において、±2%の精度で20:1のアナログ調光が可能。また、デューティサイクルが1〜100%の範囲で、100:1の内部PWM調光が可能だ。
外部調光制御用に外部PWMピンも用意した。パッケージは、熱特性を強化した32ピンTSSOPを採用している。
オンザフライで出力電圧を調整可能
EV3520Qは、自動車のフロントライト用LEDドライバー向けに設計したコントローラー。LEDブースト電源や汎用ステップアップコンバーター、バッテリー駆動の産業用機器、計測用機器にも適する。
外部フィードバック抵抗電圧分割器とSPI通信でプログラム可能な8ビットD-Aコンバーターから、オンザフライで出力電圧を調整できる。また、サイクルごとの電流制限や過熱保護、ブースト出力過電圧および低電圧保護といったSPI診断機能を備える。
位相シフトクロックシグナリング機能も搭載した。出力リップルを低減し、システムフィルタリングキャパシタンスやインダクタンス要件を抑える。障害が生じた際は、Limp Home(LH)モードで動作を継続する。
両製品ともに車載用電子部品規格「AEC-Q100」に準拠し、自動車用ライティングシステムに求められる厳しい要件を満たす。
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