800V車載バッテリー対応の阻止電圧1800Vフォトリレー、東芝：使用電圧1500Vに対応

東芝デバイス＆ストレージは、阻止電圧1800Vの車載用フォトリレー「TLX9165T」の出荷を開始した。800V車載バッテリーシステムに対応できる。

[EDN Japan]

　東芝デバイス＆ストレージは2025年7月、阻止電圧1800Vの車載用フォトリレー「TLX9165T」の出荷を開始したと発表した。800V車載バッテリーシステムへの対応が可能となっている。

車載用フォトリレー「TLX9165T」 出所：東芝デバイス＆ストレージ

　同製品は、高耐圧MOSFETを搭載したことで最小1800Vの阻止電圧を実現した。ノーマリーオープン構成で、アバランシェ電流定格は0.6mA、絶縁耐圧は最小5000Vrmsだ。

使用電圧1500V環境での運用が可能

　パッケージは10ピンのSO16L-Tを採用。サイズは10.3×10.0×2.45mmだ。パッケージ素材には、IEC 60664-1の材料グループIに該当するCTI（比較トラッキング指数）600以上の樹脂を用いた。CTIとは、指定の条件で絶縁材料の表面に塩化アンモニウム溶液を滴下した際に、トラッキングが生じない最大電圧を示したものだ。

　受光側の沿面距離も7.5mm以上を確保していて、IEC 60664-1に基づいた使用電圧1500V環境での運用が可能だ。加えて、従来製品と同一のピン配置およびピンピッチを維持していて、既存基板設計との互換性も有する。

パッケージのピン配置 出所：東芝デバイス＆ストレージ

　動作温度は−40〜＋125℃。車載電子部品規格「AEC-Q101」に準拠した。車載バッテリーマネジメントシステム（BMS）やエネルギー貯蔵システム（ESS）向けの用途に適する。