第9世代3D NAND採用のデータセンター向けSSD、マイクロン:Micron 9650、Micron 6600 ION、Micron 7600
マイクロンテクノロジーは、第9世代3D NANDを採用したデータセンター向けSSDの新製品を発表した。PCIe Gen6対応SSD、122Tバイトの大容量モデル、低レイテンシーの3モデルをラインアップに揃えた。
マイクロンテクノロジーは2025年7月、第9世代3D NANDを採用したデータセンター向けSSDの新製品3モデルを発表した。PCIe Gen6対応SSD「Micron 9650」、122Tバイトの大容量モデル「Micron 6600 ION」、低レイテンシーの「Micron 7600」。いずれもMicron G9 NANDをベースに開発され、AI処理に必要な性能や効率性が向上している。
高速、高密度、低レイテンシーの3モデル
Micron 9650は、最大28Gバイト/秒のシーケンシャル読み取り速度と14Gバイト/秒のシーケンシャル書き込み速度、および最大550万IOPSのランダム読み取り、90万IOPSのランダム書き込み性能を持つ。AI推論や検索拡張生成などに対応し、PCIe Gen5と比較して、電力効率も最大67%改善した。
Micron 6600 IONは、最大245Tバイトの容量まで拡張可能で、E3.S 122Tバイトモデルのストレージ密度は従来比67%増。1Uサーバに2.4PBを収められるほか、電力効率も向上している。
Micron 7600は、シーケンシャル読み取り12Gバイト/秒、書き込み7Gバイト/秒。ランダム読み書き性能も強化し、99パーセンタイルレイテンシーは最大76%低減した。RocksDBなどの混合ワークロードに適している。
3製品とも、独自設計のコントローラー、NAND、DRAMを備えた垂直統合型で開発されており、OCP仕様にも対応。セキュリティ機能としてSPDM 1.2準拠のID認証や自己暗号化ドライブなどを備える。
Micron 9650と7600のサンプル出荷は開始済みで、6600 IONの122Tバイトモデルは2025年7〜9月期後半、245Tバイトモデルは2026年度前半の提供開始を予定している。
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