AI推論特化NPU内蔵 NXPの車載向けアプリケーションプロセッサ:車載HMIやセンシング向け
NXPセミコンダクターズは、車載HMIや車内センシング向けのAI対応アプリケーションプロセッサ「i.MX 952」を発表した。ドライバーモニタリングや乗員検知、LCD制御などに使用できる。
NXPセミコンダクターズは2025年10月、車載ヒューマンマシンインタフェース(HMI)や車内センシング向けのAI対応アプリケーションプロセッサ「i.MX 952」を発表した。2026年上半期のサンプル出荷を予定している。
同製品は、AI推論処理に特化したニューラルプロセッシングユニット(NPU)「eIQ Neutron」を内蔵。カメラや超広帯域無線(UWB)、超音波など複数センサーのデータ統合が可能で、ドライバーモニタリングや乗員検知、LCD制御などさまざまな車載機能を処理できる。
ビジョン処理性能は最大500Mピクセル/秒。RGB-IRセンサーの画像処理にも対応する。プロセッサは最大4基のArm Cortex-A55を備えたアプリケーションドメインと、Cortex-M7およびM33で構成されるセーフティドメインを搭載した。ISO 26262 ASIL BならびにSIL2、SIL3に準拠したプラットフォームに対応する。
ローカルディミング、量子耐性セキュリティを搭載
ローカルディミング制御にも対応した。ヘッドアップディスプレイや屋外LCDパネルのコントラストを高め、直射日光下での視認性を向上させるとともに、消費電力も抑制できる。
セキュリティ面では、EdgeLockセキュアエンクレーブを搭載。セキュアブートやセキュアアップデート、認証、鍵管理などの機能を提供する。ポスト量子暗号(PQC)にも対応していて、将来の量子コンピュータによる攻撃にも備える構成になっている。
同社のSoC(System on Chip)「IW693」「AW693」や、UWBチップ「Trimension NCJ29D6」などと組み合わせたシステム展開も可能。既存の「i.MX 95」シリーズとのピン互換性も有している。
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