低照度でも高感度撮影が可能なCMOSイメージセンサー、STマイクロ:FAやセキュリティなど向け
STマイクロエレクトロニクスは、FAやセキュリティ、カメラ用途向けのCMOSイメージセンサーを発表した。いずれも500万画素で、2.25μmの画素技術や3D-IC構造を採用している。
STマイクロエレクトロニクスは2025年10月、ファクトリーオートメーション(FA)、セキュリティおよび各種カメラ向けのCMOSイメージセンサー「VD1943」「VB1943」「VD5943」「VB5943」を発表した。既にサンプル提供を開始していて、2026年2月の量産開始を予定する。
いずれも500万画素で、2.25μmの画素技術や3D-IC構造を採用。グローバルシャッターとローリングシャッターの切り替えが可能なハイブリッド動作に対応した。モーションブラーのない動画撮影と、低ノイズかつ高精細な静止画撮影を用途に応じて切り替えられるため、ロボットビジョンや高速物体認識などに適している。
RGB-IR品種のVD1943とVB1943は、オンチップRGB-IR分離機能を搭載。RGBベイヤー、NIRサブサンプリング、RGB-NIR(4×4)、NIRスマートアップスケールなどさまざまな出力モードに対応できる。これにより、カラー画像と赤外線画像を瞬時に切り替え可能。露出時間の個別制御にも対応していて、補助部品を用いないマルチスペクトルセンシングが可能だ。
低照度下での感度が向上
ダイサイズが5.76×4.46mm、パッケージサイズが10.3×8.9mm。画素アレイ面積比は73%になっている。裏面照射型(BSI)とキャパシタディープトレンチアイソレーション(CDTI)により、低照度下でも高感度な撮影が可能だ。オンチップでのHDRに対応し、明暗差の大きいシーンでも鮮明な映像を取得できる。
VD5943が単色のセンサーダイタイプ、VB5943が単色のOBGAパッケージ(実装済みタイプ)、VD1943がRGB-IRのセンサーダイタイプ、VB1943がRGB-IRのOBGAパッケージになる。
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