スマートリングで採用 ロームのウェアラブル向け無線給電IC:小型機器向けに最適化
ロームは、小型ウェアラブル機器向けのNFC対応ワイヤレス給電ICチップセット「ML7670」「ML7671」の販売を開始した。最大250mWの給電に対応し、スイッチングMOSFETなどを内蔵している。
ロームは2026年3月、小型ウェアラブル機器向けのNFC対応ワイヤレス給電ICチップセット「ML7670」(受電)、「ML7671」(送電)を発表した。すでに量産および販売を開始している。
両チップセットは、1W給電対応の同社従来品「ML7660」「ML7661」をベースに、小型機器向けに最適化した派生製品だ。最大250mWの給電に対応しつつ、スイッチングMOSFETなどの外付け部品を内蔵。実装面積の削減と設計簡素化を図った。
低出力領域での給電効率が最大45%
受電ICのML7670は、低出力領域において最大45%の給電効率を確保した。コイル整合や整流回路、スイッチングデバイスの損失低減を最適化。同社発表によると、同クラスの製品を上回る効率性能に達したという。
給電制御用のファームウェアをIC内部に組み込むことで、ホストマイクロコントローラー(MCU)が不要だ。13.56MHz帯を用いるNFCワイヤレス給電規格(WLC 2.0)に準拠し、既存のNFC機器との互換性を確保した。スマートリングやスマートバンドなど、従来のQi規格では実装が難しかった極小デバイスへの適用を想定する。パッケージは2.28×2.56×0.48mmの30ピンWLCSPを採用した。
送電ICのML7671は5V電源で動作する。1chシリアルホストインタフェースや10ビットA-Dコンバーターを搭載した。パッケージは6.0×6.0×0.8mmの40ピンWQFNを採用している。
両製品とも、−40〜+85℃の温度範囲で動作する。すでにSOXAIの睡眠管理用スマートリング「SOXAI RING 2」に採用されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
低入力オフセット電圧のCMOSオペアンプ、ローム
ロームは、高性能CMOSオペアンプ「TLRx728」「BD728x」シリーズを発表した。17機種を用意し、センサー信号処理や電流検出回路、モータードライバー制御、電源監視システムなどの用途を見込む。
極小MLCCでも安定動作 ロームの500mA出力LDO
ロームは、出力電流500mAのLDOレギュレーターIC「BD9xxN5」シリーズを開発した。同社独自の安定制御技術「Nano Cap」を採用し、極小コンデンサーでも出力電圧変動を抑えられる。
実環境に近い解析が可能 ロームのシャント抵抗器EROMモデル
ロームは、シャント抵抗器のEROMモデルを拡充し、「PMR」シリーズを追加した。実使用環境に近い条件での解析が可能。Web公開していて、シーメンスの電子機器向け熱設計ツールにも標準搭載する。
低スタンバイ電流の汎用モータードライバーIC、ローム
ロームは、民生機器や産業機器向けの汎用モータードライバーIC「BD60210FV」「BD64950EFJ」を開発した。両製品ともスタンバイ電流が低く、アプリケーション待機時の省電力化に寄与する。
VCSEL採用の産業機器向けアナログ近接センサー、ローム
ロームは、プリンタや搬送装置などの民生、産業機器向けアナログ近接センサー「RPR-0730」を発表した。発光素子にVCSEL、受光素子にフォトトランジスタを採用。0.1mm幅の微細線を識別できる。


