光通信波長に対応のスペクトラムアナライザー、島津製作所:複雑な光学調整が不要
島津製作所は、光通信波長帯に対応したレーザースペクトラムアナライザー「SPG-V500(InGaAs type)」を日本国内で販売開始した。イメージセンサーによる高速測定が可能だ。
島津製作所は2026年3月、光通信波長帯に対応したレーザースペクトラムアナライザー「SPG-V500(InGaAs type)」を日本国内で販売開始した。同年夏頃には中国やインド、EU地域でも販売開始する計画だ。
同製品ではポリクロメーター方式を採用した。イメージセンサーによりスペクトルを一括取得することで、高速測定が可能となっている。瞬間的なスペクトル挙動を可視化できるため、レーザーのモードホップなどの動的変化を把握しやすい。研究開発段階では光源性能の向上に、製造工程ではリアルタイムでの調整や検査の効率化に寄与する。波長範囲は950〜1700nmに対応した。
0.05nm以下の分解能と簡便な測定操作
シングルモードファイバーに加えて、マルチモードファイバーにも対応。0.05nm以下の波長分解能で測定できる。ファイバーを光源に向けるだけで測定できるため、複雑な光学調整が不要。測定時間の短縮に寄与する。
制御ソフトウェア「SPG for Laser」には、スペクトルの経時変化を可視化する強度マップやトレンドグラフを搭載した。高ダイナミックレンジ測定機能(オプション)により、最大60dBのサイドモード抑圧比を1秒未満で取得できる。
近年、光通信では高速化や大容量化、低遅延化の要求が高まっていて、レーザー光源や光トランシーバーの品質向上と検査効率の改善が課題となっている。自動運転向けLiDARではアイセーフ波長(1.4μm以上の赤外線)の利用が進んでいて、対応可能な測定機器の需要も拡大している。
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