高感度・高S/N比のTMR磁気センサー、インフィニオン:ゲーム機から産業機器まで活躍
インフィニオン テクノロジーズは、磁気センサー製品群「XENSIV」にTMR技術を採用した製品を追加した。同社発表によると、高感度や優れたS/N比が特徴だという。
インフィニオン テクノロジーズは2026年6月、磁気センサー製品群「XENSIV」に、トンネル磁気抵抗(TMR)技術を採用した製品を追加した。高感度や優れた信号対雑音比(S/N比)を特徴とし、小型磁石でも正確なパラメーター検出と信頼性の高いセンシングが可能になる。
新製品は、独自のVortex構造を採用し、磁界強度の直接的なリニア測定に対応する。CMOS回路とTMR素子を単一チップに集積したことで、リニアリティやクロスフィールド耐性、信号品質を高め、高精度かつ安定したセンシング性能を可能にした。
ゲーム機や産業機器、車載用途まで展開
位置センシング用途では、高感度と低ノイズの両立により、微細な動きを低消費電力で検知できる。「TLI55910」「TLI55950」に加え、リニアセンサー「TLV552D」とスイッチ「TLV55624-1O」の開発を進めている。ゲーム機のジョイスティックやキースイッチ、ウェアラブル機器での用途を想定する。
電流検出用途では、構造的に絶縁性を備えた面内センシング方式や広い測定レンジを提供する。「TLI5570」と開発中の「TLI5572」を展開し、太陽光発電(PV)インバーターや蓄電システム、電動工具やドローンのモーター制御での利用を見込む。
過電流検出向けには、「TLE5571」の開発を進めている。ソリッドステートサーキットブレーカー(SSCB)やソリッドステートリレー、電動工具向けバッテリーマネジメントシステム向けに投入する予定だ。
車載認定の「TLE5502」角度センサーは、ISO 26262に準拠する。シングルダイ構成でASIL D、デュアルダイ構成では最大2×ASIL Dの機能安全性能に対応する。ブラシレスDCモーター制御や電動パワーステアリング、産業用ドライブなどでの利用を想定する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
磁気センサー活用への第一歩
「磁気センサー」には、いくつもの実現方式があり、それぞれに長所/短所が存在する。呼び方だけ見ても、ガウスメーター、テスラメーター、磁束計、磁力計などさまざまだ。しかも、数米ドルから数万米ドルまでと、価格帯の幅も広い。では、多くの選択肢の中から、用途に最適な製品を的確に選択するには何を理解しておけばよいのか。本稿では、こうした観点から、磁気センサーに関する基本的な情報を整理して提供する。
センサー信号パスの“イロハ”
センサーが出力するアナログ信号を機器内のプロセッサで扱うには、その前段においてデジタル信号に変換しておくことが必要である。本稿では、主にアナログ回路を扱ったことのないシステム設計者向けに、センサーシステムに必要なアナログ信号パスの基礎知識について解説する。その上で、アナログ信号パスを構成する、アンプ、フィルタ、A-Dコンバータを選択する上でのポイントを紹介する。
「分解能0.1%」の静電容量式位置センサーを構成する
今回は、分解能が0.1%の静電容量式位置センサーを実現できる回路を紹介する。
EV充電やAI電源向け 750V耐圧のSiC双方向スイッチ
インフィニオン テクノロジーズは、750V耐圧の「CoolSiC G2」技術をベースとした、炭化ケイ素(SiC)双方向スイッチ(BDS)を発表した。2つのパワースイッチを1つのデバイスに統合している。
高効率が音にも好影響? GaN採用オーディオアンプのメリットとは
インフィニオン テクノロジーズ ジャパン(以下、インフィニオン)は2026年6月17日、窒化ガリウム(GaN)や炭化ケイ素(SiC)といった次世代パワー半導体を用いたオーディオ用クラスDアンプのメディア向け説明会を開催した。パワー半導体と同様の理屈でクラスDアンプにも好影響を与えることを紹介。オーディオイベントでは試聴展示も行われた。
