馬渡:「Solution-Edge」が何を目指し、お客様に何を提供していくのかを、私たちでご説明しましょう。まずは、お互いのポジショニングを再確認しましょうか。
水垣:それでは私から。ルネサス エレクトロニクスは、汎用からハイエンドまでの幅広いラインアップのマイコンを主力としています。グローバルマーケットでのマイコンシェアはWSTSなどの調査会社の発表で27〜29%です。マーケットシェアにおいて、二番手のメーカさんに対して圧倒的な差をつけたナンバーワンであることが特徴です。ご存じのように、オートモーティブ分野に大きなアドバンテージを持っており、今後はスマート社会やスマートインフラの分野に注力して、新しい社会の創造に貢献していきたいと考えています。
馬渡:アナログ・デバイセズは、創業40年を超えるアナログ製品に特化した半導体メーカです。弊社の注力している領域は、MEMSのようなセンサからコンバータ、アンプのような信号処理までを一貫して提供しています。アナログで成り立つ自然界とデジタル世界をつなぐ橋渡し役を担っていると自負しています。具体的な製品では、Databeansの調査によるとAD/DAコンバータがグローバルマーケットで約48.5%のトップシェアを誇ります。この分野では、ルネサス エレクトロニクスさんと同様に、2位以下を圧倒しており、2位以下8社の合計よりも弊社一社が勝っています。また、高機能、高精度なアンプでも43%のシェアがあります。マーケットではFAや計測器などのインダストリ系が中心で、今後はオートモーティブにも注力していきます。
馬渡:現在のお客様は、多種多様化する製品を短期間で開発する必要に迫られています。そのため、センサとアナログIC、そしてマイコンを、個別にではなく、アプリケーション丸ごとの情報として求められていました。しかし、現実にはそのような機会はなかった。「もし、マイコンとアナログの情報をひとくくりで手に入れられれば、初期の設計段階からシステムとしての見通しが良くなり、設計時間とコストの大幅な削減が実現するだろう」と多くのお客様から聞いていました。一方、弊社でもプロセッサ製品は保有していますが、機能的に特化した製品です。そのため、多くのお客様が、豊富なラインアップを誇るルネサス エレクトロニクスさんのマイコンと、弊社の強いアナログ製品を組み合わせてシステム設計を行っていた。それなら、両社が協力して情報を発信することが、お客様のニーズに応えることであると同意するのには、さほど時間はかかりませんでしたね。
水垣:アナログだけ、またはマイコンだけというシステムはあり得ません。アナログとマイコンを組み合わせることが、システム設計者には求められています。弊社もアナログ製品を持っています。しかしながら、アナログ・デバイセズさんが持っておられるような、高度な製品領域にはなかなか手が届きません。各々の分野のトップ二社が「協働」する。まさに、業界初となる試みですが、お客様へはこれまでにない価値の高い情報がご提供できると確信しています。まずは先行して日本で「Solution-Edge」を運営し、その実績をもとにグローバル展開を図ることになりました。
水垣:具体的にはオーディオ、医療などの7つの分野に向けた40のアプリケーションコンテンツを提供することから始め、年内には100コンテンツ以上をご提供しましょう。また、お客様からのフィードバックを、積極的に反映していきたいですね。
馬渡:これまで個別にご提供してきた評価ボードを、ひとつにつないだソリューションをご提供など、さまざまな新しい取り組みが考えられます。それが、お客様製品の競争力を高めることにつながるでしょう。また、お客様同士のコミュニケーションの場を提供するなど組み込み設計技術情報のハブとして、お客様と共に育ててゆくサイトにしていきたい。そのために、「Solution-Edge」を訪問したお客様には、ユーザ登録をしていただきたいですね。お互いの分野でリーディングカンパニーである両社が、「協働」で提供していくソリューションに大きな期待をお寄せください。
提供:ルネサス エレクトロニクス株式会社 / アナログ・デバイセズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2014年5月31日
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