汎用I/Oとはどんなもの? 何をするもの?
Q:マイコンにはいろんな入出力があって、代表的なものは汎用I/Oだと聞きました。これは、いったい何をするものなのですか?
A:マイコンと外部のさまざまな回路、装置の間でデータをやり取りするための、最も基本的な仕組みを汎用I/O、GPIO(General Purpose I/O)などと呼んでいます。汎用I/Oは、その名の通り、マイコンが持っている入出力ピンです。多くのマイコンは数本から数十本ぐらいの汎用I/Oを持っています。入出力の方法がとても単純で、その代わりたいていの用途に使用できるので、汎用と呼ばれています。例えば、テキサス・インスツルメンツ(TI)の超低消費電力マイコンMSP430™ファミリの最もベーシックな品種として知られるMSP430G2553には、P1、P2、P3という3つの8ビットI/Oポートがあります。
汎用I/Oは、マイコンの外側に見える入出力ピンと、マイコンの内側にある幾つかのレジスタによって構成されます。レジスタは外から見えませんが、そのかわりプログラムの中でデータを読み出したり書き込んだり自由に操作できます。汎用I/Oは、マイコンの外側の世界(ハードウェア)と内側の世界(ソフトウェア)をつなぐ仕組みとも言えます。
Q:それは、どういうことですか。
A:もう少し具体的に見てみましょう。汎用I/Oの各ピンには、データレジスタの1ビットが対応しています。
汎用I/Oを出力ピンとして使うときは、データレジスタに「0/1」のデータを書き込むと、そのまま「L/H」の電圧としてピンから出力されます。また汎用I/Oを入力ピンとして使うときは、外部からピンに加わっている電圧のL/Hを、そのままデータレジスタから0/1のデータとして取り込むことができます。これらのピンには、LEDや押しボタンスイッチなどの外付け回路を接続して使うことができます。
例えば、出力ピンにLEDを接続して使えば、1を書き込むとLEDが消灯、0を書き込むとLEDが点灯、というように、プログラムによってLEDを制御することができます(図1)。
入力ピンに押しボタンスイッチを接続して使うこともできます。スイッチが押されていないときは1、スイッチが押されているときは0になり、プログラムによってスイッチの状態を取り込むことができます(図2)。
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※MSP430、MSP432はTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2016年3月31日
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