1200V、80mΩの産業・車載向けSiC MOSFET:オン・セミコンダクター NTHL080N120SC1、NVHL080N120SC1
オン・セミコンダクターは、産業用・車載用として認証済みのNチャンネルSiC MOSFETの新製品を発表した。インダストリアルグレードの「NTHL080N120SC1」と、AEC-Q101準拠のオートモーティブグレードの「NVHL080N120SC1」を提供する。
オン・セミコンダクターは2019年3月、産業用・車載用として認証済みのNチャンネルSiC MOSFETの新製品2種を発表した。インダストリアルグレードの「NTHL080N120SC1」とAEC-Q101準拠のオートモーティブグレードの「NVHL080N120SC1」で、ワイドバンドギャップ技術により、高い電力密度と高効率動作を提供する。
高周波数動作、高電力密度
低リーク電流と高周波数での動作、高電力密度を特徴とし、低逆回復電荷を有する高速固有ダイオードによって電力損失を低減できる。デバイスキャパシタンスが小さく、高周波数でスイッチする能力をサポートするため、EMI(電磁干渉)を軽減できる。また、低順方向電圧と組み合わせた低Eon、Eoffおよび高速ターンオン、オフにより、全電力損失を低減する。
NVHL080N120SC1は、高サージ電流に耐えるよう設計され、短絡に対する高いアバランシェ能力と堅牢性を備えた。AEC-Q101認証を取得し、車載アプリケーションに対応する。
ドレイン-ソース間電圧は1200V、オン抵抗は80mΩ、ドレイン電流は20A。動作温度は、NTHL080N120SC1が−55〜150℃、NVHL080N120SC1が−55〜175℃となる。TO247-3LDパッケージで提供され、電気自動車用の車載DC-DCやオンボードチャージャー、太陽光発電、無停電電源、サーバ電源などの用途を見込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- マルチセンサーBLE開発プラットフォーム
オン・セミコンダクターは、アンテナ内蔵のシステムインパッケージ「RSL10」とBosch Sensortecの低電力センサー製品を組み合わせた、RSL10センサー開発キット「RSL10-SENSE-GEVK」を発表した。 - AEC-Q101車載グレードのSiCショットキーダイオード
オン・セミコンダクターは、車載用規格AEC-Q101に準拠したSiC(炭化ケイ素)ショットキーダイオード「FFSHx0120」「FFSHx065」を発表した。逆回復電流がなく、スイッチング性能は温度に依存しない。 - 4.2μm裏面照射ピクセルCMOSイメージセンサー
オン・セミコンダクターは、1/1.7型、2.1Mピクセルの高感度CMOSイメージセンサー「AR0221」を発表した。4.2μm裏面照射(BSI)ピクセルの低照度と、優れたSN比性能で産業用途に適している。 - 感度従来比2倍29MピクセルCCDイメージセンサー
オン・セミコンダクターは、29MピクセルのCCDイメージセンサー「KAI-29052」を発表した。500〜1050nmの波長で、同社従来製品の2倍となるイメージング感度を可能としている。 - 電力密度を高める650V SiCショットキーダイオード
オン・セミコンダクターは、650Vシリコンカーバイド(SiC)ショットキーダイオードファミリーを同社製品ラインアップに追加する。動力損失を減らし、デバイスのパラレル化を支援することで、スイッチング性能を向上できる。 - LLC電源向け同期式レクティファイア制御IC
オン・セミコンダクターはLLC方式の電源トポロジー向けに、同期式レクティファイア(SR)コントローラー「FAN6248」を発表した。2つのSR MOSFETにより、外付け部品を最小限に抑え、LLC電源の設計を簡素化する。