RFIC設計向けのRF回路シミュレーター:キーサイト W5600E RFPro Circuit
キーサイト・テクノロジーは、RFICチップ設計者向けのRF回路シミュレーター「W5600E RFPro Circuit」を発表した。新たなモジュール型アーキテクチャを採用し、同社やSynopsys、CadenceのEDAプラットフォーム間で相互に使用できる。
キーサイト・テクノロジーは2024年4月、RFICチップ設計者向けのRF回路シミュレーター「W5600E RFPro Circuit」を発表した。同製品によって設計者は、物理的なプロトタイピングから仮想プロトタイピングへ検証作業の多くを移行可能だ。
EMシミュレーター/電熱シミュレーターのオプションも
新たなモジュール型アーキテクチャを採用し、同社やSynopsys、CadenceのEDA(電子設計自動化)プラットフォーム間で相互に使用できる。AC、DC、ハーモニックバランストランジェント、Sパラメーター、エンベロープトランジェントを標準でシミュレートできる。
オプションとしてEM(電磁界)シミュレーターや電熱シミュレーターもプラグイン可能だ。高精度変調解析、Winslow安定性解析、最適化、ワンタイムネットリスト解析の高速化にも対応する。
同社のシリコンおよびIII-V化合物半導体ファンドリプロセス開発キットのカタログとは互換性を有する。III-Vプロセスに加え、3Dヘテロジニアスパッケージング向けの混合階層、システムレベルの変調に関する検証もサポートしている。
同製品は「Cadence Virtuoso」や「Synopsys Custom Compiler」を用いた環境で、既にダウンロードできる。同社のADS(Advanced Design System)環境には、2024年後半に対応する予定。
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