AEC-Q200に準拠、最大70GHz対応の薄膜チップ抵抗器:ビシェイ CHAシリーズ
ビシェイ・インターテクノロジーは、AEC-Q200に準拠した同社「Sfernice」ブランドの薄膜チップ抵抗器「CHA」シリーズを発表した。最大70GHzの高周波性能を提供する。
ビシェイ・インターテクノロジーは2024年7月、AEC-Q200に準拠した同社「Sfernice」ブランドの薄膜チップ抵抗器「CHA」シリーズを発表した。既にサンプルおよび製品を提供中で、量産時の標準納期は20週間。
CHAシリーズは、製品内部の(寄生)リアクタンス値が非常に低い。広い周波数範囲において純粋な抵抗器に近い動作をし、70GHzまでほぼ平坦なZ/R曲線を示す。性能はΔRおよびZ/R測定により検証済みで、AEC-Q200規格試験もクリアしていて、過酷な環境条件下でも優れた性能を発揮する。
主な用途として、自動車のADAS(先進運転支援システム)、LiDAR、コネクティビティ、4Dレーダーシステム、LEO(低軌道)衛星と宇宙通信システム、ドローン、RFアンテナなどを見込む。CHAシリーズはこれらの用途に対し、30Vの最大印可電圧、70℃で30mWの定格電力を提供する。温度係数は±100ppm/℃で、要望に応じて±50ppm/℃も提供可能だ。また抵抗値が幅広く、10〜500Ωとなっている。
設計ツールや電子シミュレーションツールに利用可能
Sパラメーターデータは、3D高周波構造シミュレーションソフトウェア「Ansys HFSS」や、マイクロ波回路設計支援ツール「Modelithics Microwave Global Models」、設計キット向けの3Dモデルのほか、電子シミュレーションに利用できる。そのため、開発時間とコストの削減に寄与する。
小型02016ケースサイズで提供され、RoHS指令に準拠する。同社「グリーン標準」にも適合している。
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