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NHTSAの最新AEB規定が自動車業界に与える影響「2030年モデル」へのAEB搭載を義務化(4/4 ページ)

米国高速道路交通安全局(NHTSA)は、2029年9月までに全ての新型乗用車「2030年モデル」に自動緊急ブレーキ(AEB)システムを標準装備することを義務付ける新たな指令を最終決定しました。本稿では、NHTSAの最新のAEB規定が自動車業界と消費者に与える影響について解説します。

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NHTSAと自動車の安全性の未来

 これまで、NHTSA AEB規定を踏まえて、その有効性や先進性について記述しました。車両の安全性をさらに高めることを目指すどの基準も、理論的には称賛されるべきものです。しかし、それが影響力を持つためには、業界の先を行くものでなければならず、まだ改善の余地があります。

 NHTSA AEB規定は、欧州の進捗状況と比較すると、少なくとも5年遅れています (車両対車両)。また、オンセミが提供する最新のセンシング製品「Hyperlux」では、低照度性能など、NHTSA AEB規定で定められたAEB要件をすでに満たしていて、さらに車線逸脱防止システムや完全自動運転などのさらなる技術も実現しています。2030年までには、ADASシステムを搭載した多くの自動車がNHTSA AEB規定を超えることになるでしょう。

 市場動向を見ても状況は似ています。自動車メーカー各社は、よりプレミアムで安全な自動車を消費者に提供するために、新型車に継続的に新機能を追加したり、機能を更新したりしています。これがAEBなどのADAS技術を搭載した車両の販売をけん引し続けています。自動車メーカーやそのサプライヤーは、自動車の安全性を高め、自動車事故や死亡事故を減らすために、革新的な技術を活用しようと努力しています。大手自動車メーカーとエコシステムサプライヤーが力を結集することで、多くの自動車が強制される時期よりも早く、はるかに高度な安全機能を搭載することになるでしょう。

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